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そこはかとなく

そこはかとない記録
2022
07,11
蟹誕漫画ですが、ネームで頁数出したところ8頁になったので描き始めました。
とりあえず1頁ペン入れまで終わり。ただ今回は仕上げベタまでやろうと思う。かわりに背景描いていない…(゚∀゚`)7月中には出来そうな気がするけど無理かなぁ。
まぁ3週間もあればいけるのではと思います。

今日のネタはいつか描こうと思ってなかなか手が出せないシリーズ。
LCのエルシド&マニゴルドの愛が込もった聖衣を引き継いで着る山羊蟹が、まだ本人たちの気持ちに反して体だけ惹かれ合ってしまうという話。
適当に終わらせようと思いつつも続きそう。

ーーー

俺が初めて聖域に来て、黄金聖衣を着て教皇の間で他の黄金聖闘士と顔を合わせて…
まだ、射手座と双子座と山羊座と、獅子座の候補生らしいチビしかいなかったが…
事件はそこで起きた

射手座、双子座と会釈をして、山羊座の奴と向かい合った時
なぜか俺の足が動き出したんだ
そして山羊座の奴の目の前まで来たら、今度は勝手に手が動いて…

そいつに抱き付いていた

これは悪夢かな、と思った

すげぇドン引きされると思ったら、何故か山羊座の奴も俺の背中に手を添えて
まるでコレじゃぁ抱き締め合っているとしか思えない光景
どんな顔して抱き返してきやがったんだよと視線を上げれば
めちゃくちゃ顔を引き攣らせたそいつと目が合った

「……」
「……」

抱き締め合っている光景とは裏腹に物凄く重い空気が漂う
それを打ち消すように射手座の奴が声を上げた

「あれ?君たち知り合いだったのか?!」
「ち、違ぇーよ!!」

俺はやっと声が出せた

「な、何か勝手に体が動いて…!」
「俺もそうだ!こんな奴初めて会ったというのに…!」

"こんな奴"って言い方酷いなおい!

「離せよ!」
「お前こそ!」

抱き締め合いながら喧嘩を始めると、双子座の奴が教皇と相談し始めた
「……どういう事なんでしょうか…」
「……うむ、わしは前黄金聖闘士の山羊座と蟹座を知っているから何となくわかるのだが…」
「聖衣には過去の聖闘士の意思が宿ると言われている」
「おそらく、惹かれ合っていた前山羊座と蟹座の意思が聖衣に憑依していて、今再び惹き合っているのでは」

その会話が聴こえてきてゾッとした

「ハァ?!俺ら男同士だぞ!どうにかならないのか?!」
「前山羊座と蟹座も男同士だったぞ」

もっとゾッとした

「ハァァァァ?!ゲイかよ?!」

俺が叫ぶと同時に、山羊座の奴が聖衣を吹き飛ばして脱いだ
ついでに俺も吹き飛ばされた

「ぅぎゃ!!」

「いきなり何すんだよ!!」
「ずっとベタベタ抱き合っているよりマシだろう!」
「……」
まぁ、そうだけどよ…

「教皇、聖衣を着ていなければ惹き付け合わないのですね?」
「おそらくは…」

「おい蟹座、俺と会う可能性がある時は聖衣を着るな」

えらいデカい態度にイラっとした
「誰が着るか!せめてお前が女だったら良かったのによぉ!」

言った瞬間、鋭い空気の刃が飛んできて少しマントが切れてしまった

「っちょ、いきなり何すんだよ!!」

「お前の言い方が悪い」
「お前もだバカヤロー!!」

結局、挨拶どころではなくなってそのまま喧嘩別れした

それが山羊座のシュラと初めて会った時の話

その後どうなったかと言えば、何故かタイミング悪くお互い聖衣を着ている時に遭遇しては胸に飛び込んでしまったり手を繋ごうとしたり挙句アイツにキスされそうになったりして、その度に聖衣を脱いで「お前なんか好きじゃない!」と喧嘩を繰り返してもう散々
後から来た魚座には「いっそ付き合っちゃえば?」とか言われる始末
俺はなるべく聖域にいないように、黄泉比良坂で過ごす時間が増えていった

ーつづく?ーわからん。

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