忍者ブログ

そこはかとなく

そこはかとない記録
2024
07,26
仁くん人形のポーズ聖剣やんか!(゚Д゚)
ということで、6/30のブログタイトルを回収する絵がやっと描けました(X参照)
パソコンが病人隔離部屋に置いてあったため、久々に絵を描いた気分です。
やはり文字より描きたいですね〜!何かスッキリ。でもまだ描きたいものが山ほどある(゚∀゚`)
とりあえず、シュラの番と化した黒革首輪デスマスクも。



前髪もあるし誰おま感強めになってしまった…。
抱いてもらって眠ってスッキリしている朝。
「メシにする?オレにする?」を朝っぱらからやっている。
ちょっと苦しいけど、結局首輪はずっと着けたまま。

今月もう1回くらいオメガバ話更新したいけどギリ8月になるかな?
あっという間に星祭りの準備期間になってしまう(笑)
あと少しがなかなか進まないですねぇ(゚∀゚`)

拍手

PR
2024
07,24
 夜遅くまで抱き合い続けた二人は食事を摂るためシャワーを浴びたが、結局何も食べずデスマスクの部屋で共に眠ることにした。シュラがベッドへ先に行くとデスマスクは冷蔵庫の前でパチパチ音を立てながら水を飲んでいる。
「…抑制剤、飲むのか?」
 発情期の症状は抑えられているはずと不思議に思ったが、問い掛けに「あ、うん…」と言葉に詰まってから何かを飲み終えたデスマスクはベッドまで来てシュラの隣に並んだ。仰向けになったまま、ポツリと呟く。
「まぁ…避妊薬だ。相手がお前でも妊娠だけは勘弁だからな」
 βの頃のシュラはデスマスクの妊娠に関して敏感だったが、そんなことすっかり抜け落ちて行為に没頭してしまった。フェロモンのせいと言えばそうでもあるが、Ωに与えるのが当たり前のようにデスマスクを抱き、愛するΩに与えられる悦びを自身も感じて歯止めが利くことなど何もなかった。αに支配されたシュラはβの頃に懸念していた理由すら霞が掛かって、そう思った事もあったなとぼんやり思い返す。
「お前さ…まだ、自分が避妊薬飲むとか思えるか?」
「……」
「いや、俺が飲むからお前は飲まなくて良いんだけどよ…」
「負担ばかりかけてしまうな」
「それがΩだから仕方ねぇよ。お前の元気な愛情貰える方が嬉しいから気にすんな」
 笑顔を見せたデスマスクはシュラに抱き寄せられ、二人はそのまま眠りに落ちた。

 明け方、まだ薄暗い中で目覚めたデスマスクは隣で眠るシュラを見た後、自身の首筋に手を這わせ噛み痕も確認した。夢や幻ではない。シュラの匂いもわかる。目の前の黒髪をそっと撫でて、頬にも触れてみた。
 (かっこいいし…)
 改めて間近で見てみると整った顔が格好良く見える。この長くて豊富な黒い睫毛が切長な目を縁取るおかげで目力が増し、顔がぼやけずハッキリするのだろう。自分だって負けないくらいの顔立ちをしていると思うが、白銀の毛はどんなに豊富でも肌に溶け込みぼんやりしてしまう。裸になってもどこか幼く見えてしまうのはΩ故の男性退化のせいだけではない。別にむさ苦しく毛むくじゃらになりたいわけではないが。
 聖域にいる黄金や白銀聖闘士には派手な顔立ちの者が多いため、口数も少なくβであった黒髪のシュラはイメージだけで地味であると思われ印象に残りにくい。特別背が高いわけではない。ムキムキにデカいわけでもない。一般人と比べれば格別だが聖闘士の中では平凡な方だ。自分だってシュラが同じ歳の黄金同士でなければ全く眼中に無かった気がする。デスマスクがシュラに惚れたのは顔ではなかった。どちらかと言えば面食いで恋人は見た目も良いに越したことはないと思っていたが、デスマスクはシュラが自分の事を知ったうえで大切にしようとしてくれた姿勢に惚れた。裏切られるのは嫌いだ。本性を知って手のひらを返されるのも鬱陶しい。だから広く浅い付き合いしかしないし、自分に対して深入りしてこようものなら拒否もする。ずっとそうしてきたというのに、シュラにはもっと自分を知ってほしいと思ってしまった。裏切られても縋りたいくらいに。もう嫌いになんかなれそうもない。シュラ以外を好きになるなど考えられない。
 (お前も、それくらい好きになってくれた…?)
 触れた頬に軽くキスをして、もう一度黒髪を撫でた。そのままデスマスクが再び瞼を閉じた時、シュラが動いてデスマスクの首筋を撫でる。
「んっ…」
 噛み痕に触れられて思わず声が漏れてしまう。
「痛むか?」
 寝起きの少し掠れた声が心配そうに響いた。瞼を上げれば、ぼんやりした黒い瞳がデスマスクを見つめている。万全ではない顔が既にカッコいい。
「痛くねぇけど…なんか、性感帯になった…みたいな?」
「あぁ…」
 理解したのかしていないのか、気の無い返事を返しながらまた撫でてくるので、再熱しそうな体をギュッと硬くしてシュラの胸に擦り寄った。そうすると首筋を撫でていた手はするする背中にまわり今度はデスマスクを抱き寄せる。
「すまん、あれだけ抱いて足りないわけではないのだが…触れたくて」
「いっ…いいって。好きにしろ」
 まだ眠そうな声の通り、シュラはデスマスクを純粋に抱き締めて瞼を閉じた。しかし眠るわけではないらしい。
「昨夜はフェロモンもあってお前のこと以外考える余裕など無かったが、サガがここまで殴り込みに来る事もなく二人きりで過ごせて本当に良かった。アフロディーテのおかげだな」
「あぁ…サガも本気出せばここくらい探し当てられただろうにな。また途中で素に戻ったか」
「クク…都合の良い二重人格だ。強いのか弱いのかわからん」
「両方なんだろう。確実に強いし、でも弱いんだよ。サガに限った事じゃねぇ。俺らだってそういうもんだ。絶望に突き落とされる弱さがあってこそ、そこから這い上がる強さが際立つんだよ。昨日の事のようにな」
 デスマスクもシュラの背中に手を回し、誘惑を仕掛けてこない自然なαの香りを吸い込んだ。シュラが覚醒してくれたから今がある。
「ふ…強さ、か。昨日の俺がか?」
「正直あまり覚えてねぇけど、サガに向かってた意識を無理矢理引き千切ったコスモ?フェロモン?あれ何だったんだろうな。あの一瞬は何か凄かったぞ。まぁ俺様をぶん投げたよな、お前」
「あぁ…自分が喰われるような感覚だった。投げてすまない」
 ぶつけた箇所など覚えていないので頭からお尻までをさする。それだけでも発情期が明けていないデスマスクの体は疼き、身を捩る。
「別にっ…良いけどさ、そう言えば金の首輪も置いてきたままだ」
「まだ必要なのか?」
「…もう要らねぇけど…お前、首輪着けてるの好きそうだったろ」
「そんなつもりは無いがまぁ…欲しければ、買えばいい。今度は俺が買ってやる」
「お前が?」
「…番、なのだから。他のαの贈り物より俺のが良いだろう?」
 少し照れ臭そうに言う言葉が嬉しかった。噛み痕を隠す必要も無いし首輪にこだわりはないが、大好きなパートナーが買ってくれるのなら絶対に着ける。金じゃなくていい。細い革紐でいい。シュラが買ってくれるなら何でもいい。
「…うん、そうだな…そうだわ。お前の番だしお前が買え」
 嬉しさを出し過ぎないよう、少し素っ気なく返した。
「…生きて、番になれた…」
 不意に、シュラが低い声で呟く。
「絶対に離さない、もう誰にも渡さない。邪魔をする奴は全て殺してやる…」
 ぼんやりした黒い瞳に見つめられる。寝起きの目と変わらないはずなのに、何かが少し違う。現実と夢の境界も曖昧に歪んで全て闇に引き摺り込まれそうに感じる。番になったからだろうか?それに恐怖など感じる事はなく、身を委ねてしまいたくなる。
「へへ…お前の好きにしていいぜ…」
 キスを交わして、触れ合って、微睡むうちに外は明るくなり夜は明けた。

 二人はサガが探しに来ないのならデスマスクの発情期が終わるまで隠れ家で過ごす事に決めた。番になったのだから聖域に戻ってもフェロモンの影響はもう無いはずだが、初めての事なのでデスマスクの様子を見るためにも残る事にした。…表向きはそうであるが、心では共に二人だけの時間を少しでも長く持ちたい気持ちが強かった。
「動けるのならば買い物にでも出掛けるか?」
 朝食の後デスマスクがソファーで横になっていると片付けを終えたシュラが声を掛ける。
「ここから二人で出掛けた事は一度も無かったな」
 そんな当たり前の言葉を聞いてデスマスクは眉を寄せた。
「…それをすればここが何処なのかバレるんじゃねぇの」
「どうせここで過ごすのも今回が最後だろう。そして二度と戻る事もない。既にある程度察しがついているのではないのか?」
「本気出せばわかるが遠慮してんだよ。謎なら謎のままなのも良いじゃんって。そういう思い出。お前とのさ」
 そうデスマスクが答えてもシュラは考えるように立ち尽くしている。急にどうしたのか。
「何だよ、ネタバレしたいのなら言えばいいけど」
「いや…別にそれはどうでも良いのだが」
「いいんかい!なら何が不満なのだ?」
 シュラはソファーの前で屈み、デスマスクの首筋に触れた。当たり前のようにデスマスクの体は小さく跳ねてしまう。
「っ…お前、ホントそこ好きだなぁっ…」
「明後日、お前の誕生日だから買いに行きたいと思って」
 細い目を緩ませ満足そうな顔をして、噛み痕を何度も親指でさする。
「…首輪のこと?なら、その明後日で良くないか」
「何が起こるかわからないだろ。サガが来ないと決まったわけでもない。行ける時に行っておきたい」
「ん〜…この近くに良い店でもあるのか?」
「それは知らない」
 行きたい、買ってやりたいと思うのならそれくらい調べろよ!と思ったが、間違いなくシュラも舞い上がっているのだ。冷静そうに見えても長い付き合いだからそれくらいわかる。突然αになって番になって、色々とバグっている。
「だったらイタリアに行きつけのΩ専門店あるからそこでもいいだろ?ここのネタバレにもならねぇし、番ならαも一緒に入店できるし」
 何の不満も無い顔を見せたシュラは軽く頷き、すぐに立ち上がった。

 支度を整えた二人は隠れ家の玄関からデスマスクのテレポートによりイタリアまで旅立ち、そこで初めてシュラはデスマスクに誕生日プレゼントを購入した。シュラにいくつか選ばせた中からデスマスクが決めたのは細めで柔らかい黒革のベルト。噛み痕を隠す効果などもちろん無く、この首輪はパートナーから贈られた自分を彩る装飾品となる。
「聖衣の時はもう着けねぇし、こうして出掛ける時用だなぁ」
 店内でシュラに装着してもらったデスマスクは新しい首輪を撫でながら鏡で確認した。後ろに映り込むシュラの顔はとても満足気で、ずっと顔が緩んでいる。次第に恥ずかしくなったデスマスクはシュラの手を引いて店を出た。外へ出るなりシュラは顔を寄せてデスマスクの耳に軽くキスをする。人前だというのに何かのスイッチが入ってしまったようだ。βの時からは考えられないことをどんどんしてくる。
「そ、そんなに似合ってるか?コレ」
「とても」
 短い答えが耳元で低く響いていつまでもこだましているようだ。抱き寄せられて歩いていると触れ合う腕が熱く感じてくる。シュラの香りが近くて濃い。番ができて癒してもらえたために症状は軽くなっているが、デスマスクはまだ発情期の真っ只中である。せっかく二人で外出してイタリアまで来たのだから、もっとお勧めの店をシュラと周ろうと考えていたのだが…
「悪い…ついでに昼飯もこの辺でって思ってたけどさ…」
 ポツリと呟かれた言葉に立ち止まったシュラは、デスマスクの首輪を撫でながら顎に手を添え、顔を上げさせた。目元が緩んで赤みを帯びている。爽やかな香りがシュラを包み、増していく。
「やっぱ…夜だけじゃ、足りねぇ…みたい…」
 上げさせられた顔は求めるようにシュラを見つめ続け、伸びた手がシャツを握って急かすように軽く引いた。
「直ぐテレポ、するから、抱いて…」
 デスマスクの言葉が終わる前にシュラは人気の無い路地裏へ連れ込み、二人は瞬く間に隠れ家へと舞い戻った。

 シュラの部屋なら1階にあるというのに、そこまで持たなかった二人は玄関から最も近い居間のソファーへ沈み込んだ。自ら脱いで下半身を晒したデスマスクは、我慢できないからと前戯を求めずシュラを迎え入れた。
「はっ…ぁ…ごめ…おれ、こんな、おめがで…っ…」
「謝るな、何も悪くないっ、お前は俺を、欲しがっていればいいっ」
「ぅんっ…もっと、してぇっ…!しゅら、しゅらぁっ…」
 買ったばかりの黒い首輪が赤らんだ肌に張り付く。少し苦しそうで首元に手を持っていこうとするのをシュラは引き剥がし、苦しさなんか感じさせないくらい存分に快感を与え続けた。この黒い首輪姿をしばらく見ていたい。自分のものとなったデスマスクに熱く求められるだけでシュラの熱は冷める気がしない。
「ピークはいつも三日くらい、だったな…明後日の誕生日まで、好きなだけ、してやるから」
 潰れるくらいに抱き締めてキスをすれば従順に応えてくれる。揺れるデスマスクの脚がバランスを失ってソファーから床に落ちても、昼食を食べ損ねた二人は夕方までバテることなく愛し合った。

ーつづくー

拍手

2024
07,19
何かあると作業できなくなるリスクを見越してアンソロ原稿の提出がかなり早かったのですが、嬉しくない事に見事、家族がコロナになるわ、発熱して発疹出るわ(手足口病ではなかった)、手術決まって片道車で1時間以上の総合病院へ通院だわのトリプルパンチと言うかサンドバッグと言うか(笑)もう自分だけ無傷なのでリポDやら飲んだりのドーピングで乗り越えました(゚∀゚)b
今年と来年、運勢悪いんだなぁ。マニ誕関係も少し早めに仕上がっていたから良かった。

体質的に副作用リスクのが高くてコロナの予防接種打ったこと無いから、絶対にかからんぞ!という自己暗示を掛けてやり過ごしています(笑)でもいい加減、ヤバいかもしれない。
皆さまも夏の疫病にはお気をつけて。と言うても、どうしようもないけど(゚∀゚`)

DDSATが発売から20周年を迎え、ジェナのイラスト描きたいが厳し過ぎる(゚∀゚`)ゲームキャラでトップクラスに好きなので。年内に描けたらいいなぁ。
ゲイル→シュラ、ジェナ→デスのコス絵も誰得ですがそのうち。

さてバタバタはまだ続くものの今日からオメガバ話の続きを始める(・ゝ・)キリッ
但し明日から夏休みなので夜の数時間しか時間が取れなくなるっていう(゚∀゚`)でも今月1回だけでも続きを更新しておきたい!(゚皿゚´)

寝る前も山羊蟹妄想する余地無く爆睡、のわりに3時位に目が覚めるという。でもまた妄想する余地無く爆睡(笑)1週間くらい誰もいない場所でダラっと創作したいですわ〜。

拍手

2024
07,15
マニ誕モノは昨日pixivに投稿しておきました(゚∀゚)ノ
で、他に何か無いかとネタ帳のエルマニ文をあさり、既に書いた記憶の無い話が会話だけだったので色々と肉付けしてみました。ちょっと意味わかりにくい気もしますが、記念に。

最初は落書きでも追加で描こうかと思ったのですが、シュラデスと同じUSJネタか指輪物語のエルロンド卿ならぬエルシド卿…とか考え始めたら頭の中がエルシド卿で一杯になってしまったので断念(笑)
まぁ、機会があれば…裂け谷のエルフ王・エルシド卿(・ゝ・)

以下エルマニ文は毎度捏造の「教皇が教皇離れさせるためにエルシドにマニゴルドを引き取って欲しいと頼んだ」前提設定です。お見合いとか許嫁みたいなもの。
この設定も自分の中では「死ぬまでには成就しない(復活後に惹かれ合う)」と「タナトス戦直前に好意は確認できている」のパターンに分かれています。
今回は死ぬ前にそこそこ関係が進んでいるバージョンです。
ではどうぞー(゚∀゚)

ーーー

キスなどした事がない。したいと思った事もない。今、自分でも理解できない衝動のままマニゴルドの頬に触れている。
「……」
「……」
頬に触れて、様子を伺い静かなマニゴルドとしばらく見つめ合うと、何をするでもなく手を離した。離した途端、マニゴルドの顔が不満気に歪む。
「なんだぁ?お前いつも何なんだよ急に触るだけ触って」
「……すまない」
「何に謝ってんだよ、そういう訳わかんねぇのオレ嫌だから」
言葉を待つマニゴルドからそっと視線を外し、エルシドはその場から立ち去った。
「……ったく…全然先に進みゃしねぇ……」

〜双魚宮〜
「ハハッ、エルシドらしいな。そのまま目に浮かぶ」

エルシドとマニゴルドの仲についてはアルバフィカもよく知っていた。アルバフィカにも教皇から「マニゴルドと共に歩んでくれないか?」という話はあったのだ。しかし自身の体質や、恋愛対象としては見れそうも無いと早々に断っている。ユズリハにも勿論断られた教皇は可愛い弟子のため手堅くハスガードかエルシドに頼む事にした。悩んだ末に歳の近いエルシドに頼んでみたところ、エルシドはそれを勅命と受け止めてしまったのか断らなかったらしい。

「しかし意外なのはお前の方だ、もっとこうしろ!と捲し立てず、しおらしくエルシドのペースに合わせているとは」
「別にそんなつもりはねぇ!あいつがどうしたいかわかんねぇから…」
「お前はどうされたかったのだ?引き留めてエル様キスして欲しい〜とでも言ってみろ」
「んなっ…俺から言えるか!」
「おや、そういうキャラでは無かったか。うぶだな」
「うるせぇ!お前にはアルバちゃんキスしてぇ〜って言えてもだな、エルシドだぞ?!冗談通じないだろ!」
「冗談ではないからいいではないか」
「じょっ…!」
勢い付いていた言葉が喉に詰まりマニゴルドの顔が真っ赤になっていく。
「まぁまぁ…私はな、真面目にエルシドに向き合っているのが嬉しいのだ。若干面白いが」
マニゴルドというのは歳上であるはずなのに、どこか子どもっぽいせいか揶揄いがいがあると言うか何かこう、面白い。
「お前、自分からするのではなくエルシドの方からされたいのだろう?」
「!!」
窒息するのではないかというくらい顔が赤くなってからだんだん紫に変色していく。…本当に窒息するかもしれない。
「エルシドが誰かにキスをするなんて前代未聞だろう。された者の優越感は半端ないだろうな…」
「しょっ…ゴホッ!それ以上何も言うなぁ!言うんじゃねぇ!!」
「想像してしまうか?」
「だから言うなぁ!殺すぞ!!」
「……」
想像しただけでここまで取り乱すとは、文句を言う割に本当にエルシドにキスされた時には心肺停止してしまいそうで心配になってくる。

――その時、不意に2人がいる居間の扉が開かれ、背の高い影が現れた。

「へっ…?」
「おや…エルシドとは珍しい。何か用だろうか?」
アルバフィカが声を掛けるとエルシドはマニゴルドを見る。マニゴルドは目が合った瞬間に逸らしてしまった。
「…マニゴルドに用があって来た。連れて行っても良いか?」
「私は構わないが」
目を逸らしたままのマニゴルドからは同意を得ず、エルシドがグッと腕を掴んで引くとフラつきながらもマニゴルドは大人しく引き摺られて出て行った。部屋を出る間際、アルバフィカに戸惑う表情を向けたが何の助けも出してやれなかった。
「…強引さはあるのだけどな…マニゴルドも嫌ではないだろうし」

2人が双魚宮を出た頃、やっとマニゴルドは威勢を取り戻してエルシドに噛み付いた。
「用って何だよ、どこまで行くんだよ」
「どこでも良いのだが、磨羯宮まで来い」
「何しに」
「……もう一度」
「ん?」
「もう一度、やり直したい」
「……何を?」

何をするのか答えてもらえないまま磨羯宮に到着した2人は殺風景なエルシドの私室へ入った。
「……なぁ、何を…すんだよ…」
部屋の扉が閉まって、静かになっただけで急に胸が高鳴ってしまう。わからない素振りをしても何となくエルシドがやろうとしている事が伝わってきて、どうしよう?また不発に終わるのか?終わってほしい?進んで欲しい?わからない、恥ずかしい、早く何かしてくれ!
「っ?!」
エルシドの大きくて傷だらけの手がマニゴルドの頬に触れる。何度目だろう、こうして触れられるのは。
「…もう、謝らない」
エルシドの鋭い瞳がマニゴルドを貫く。逃げられない。心臓に聖剣を突き立てられたかのよう。
「お前が俺を変えた、こんな感情の揺れ…俺には必要の無いものであったというのに」

「必要など…無いと思っていた。この激情を知ってしまったからには、乗り越えねば道は開けない」
「なに…すんの…」
やっと絞り出した声に、エルシドは殺気を解いて微笑んで見せた。ほんの少し目元が緩んだだけだろうに、それだけでも自分への好意が強く伝わってくる。自分自身がそれを望んでいるから、そう感じるのだろうか。
頬を包む親指が唇をなぞって一瞬。
急に寄せられたエルシドの顔。唇が軽く触れ合って、多分、初めてだからエルシドも距離感がわからなくて、本当に一瞬の事で、何が起きたんだろう?キス、した?
「……した?」
心の声が思わず出てしまった俺を見て、エルシドははにかみながら「した」と答えた。
「?…マニゴルド?!」
不意にエルシドの手からマニゴルドの頬がすり抜けて、床にぺたんと座り込んでしまった。エルシドも屈み込んでマニゴルドの肩を抱く。
「まだ…嫌だったか?」
その問い掛けに首を振った。軽い、ほんの触れるだけのキスだったというのに問題はそこではなくて、エルシドにそうさせた高揚感が沸いてきて顔が赤くなっていくのが自分でもわかる。エルシドはそんなマニゴルドの頬に再びキスをした。
「へ?ぇえっ?!」
「…そう、いちいち驚かないでくれ。俺もこんな感情…愛おしさを抱くのは初めてなんだ」
触れたい、ぎゅってしたい、可愛い、手放したくない。マニゴルドに愛おしさを感じるのは教皇も同じであろうに、それでも自ら手放し自立を望むのは愛おしさの質が違うのだろう。知ってしまった自分はもうマニゴルドを手放すなんて考えられない。幸せになって欲しいと願うよりも、自分の手で幸せにしてやりたい。
「教皇の願いを叶えてやるふりでも良い、お前が俺を心から受け入れられるようこれからも努力する」
「…何で、そんな真面目なんだよぉ…」
始まりは恋ではなかった。お互いに興味も無かった。進展なんか見込めない2人だったのに、エルシドは真面目にマニゴルドと向き合おうとした。話し合って教皇の提案など解消するつもりだったのに、惹かれてしまった。
「俺なんかに本気になって、馬鹿かよ」
「俺を本気にさせたのはお前の魅力だ」
いつ死ぬともわからない2人の関係はどこまで辿り着けるのだろう?今すぐ素直になればそんな不安も無くなるだろうに、できるくらいならとっくにしている。わかっていても限界はある。だから人は後悔するのだ。
「やっと、ここまでこれた。それだけでも俺は嬉しい。愛おしさを知るのは悪い事ではないな。守るために生きる糧となる」

エルシドの言葉を聞いたマニゴルドは自ら少しだけ体を寄せた。
それに気付いたエルシドは微笑んで、もう一度頬にキスをした。

ーおわりー

拍手

2024
07,08
聖衣のホワイトだけで午前が終了(笑)
聖衣はやはり時間かかるね(゚∀゚`)でもエルマニ絵は完成しました。多分。
ついでに昨年描いてて、漫画と関係無い扉絵になったからどうしようと言っていた絵もトーン付けておきました。



何も考えずに描いただけあって、今見ても状況がわからん。
ので、今から絞り出します(・ゝ・)φ

2人は宿屋にいる。与えられた仕事が終わり、一晩泊まって帰るだけ。
何となく関係は出来上がっているが、マニゴルドはまだエルシドに素直になれていない。体の関係もまだ無い。エルシドが自分にどこまで本気なのかも読めていない。

なぜか明らかに元気の無いマニゴルドに何かできないか?と考えたエルシドはスキンシップを取ってみようと頑張ってみた結果、無駄に色気だけが出てしまい、別に手を出すつもりは無かったけれどマニゴルドに勘違いされてしまう。
しかしエルシドは訂正することも無く、まぁそれでも良いかと続行している状況…。

マニゴルドは元気が無かったわけではなく、エルシドと1泊する事にとてつもなく緊張していた(゚∀゚`)何も無ければ良いと思う一方で、何かして欲しいという期待もあって気持ち悪くなるレベルで緊張していた。

実際にエルシドがマニゴルドを抱くまではしないけど、好きじゃないと出来ないだろうなという愛し方まではしてくれる。それでもマニゴルドは教皇に「マニゴルドよろしく」言われているから優しくしてくれるだけとか疑っている。

デスマスクと同レベルの面倒くささである(マニゴルドが)

こんなところかなぁ?

さて、昨日は七夕でしたが、とても晴れた空だというのに自分の視力が落ちたのか星が全然見えなかったです(゚Д゚)何だ?田舎だからめちゃ見えるはずなのですが、全然見えなかったぞ!霞んでいたのか?何か不思議な空でございました。
もう少しマニ誕用のもの整理したらオメガバいこう(・ゝ・)φ

拍手

2024
07,04
星祭り用の原稿は提出済みですが、急に思い立ってマニ誕も用意するかとエルマニ絵を1枚描いています(゚∀゚)φ

昨年、エルマニ漫画を描こうとしたら家庭内体調不良ループでエル誕に間に合わず筆を止めたわけですが、代わりのオメガバも全然終わらず(゚Д゚)今年のエル誕まで延期される見込みです。
で、同時に投稿しようと思っていたイベントペーパーのエルマニ+部下漫画を毎度星祭りの時だけ公開していたのですが(エルマニ養分を増やすため)いい加減レギュラー投稿しておこうと思いまして、イラストなら…と描いております。聖衣にしてしまったので、えらい時間がかかっている(笑)やっと人物のベタ終了!

というわけで、この絵が終わってからオメガバの続きにいきます。
マニ誕は新規絵1枚のみで他は再録。10枚くらいかな?そんなに無いか?
そんな感じで引き続きこもります(・ゝ・)φ
描きたいものが多すぎる!

拍手

2024
06,30
わかってはいたけど6月も秒で終了(゚∀゚`)
蟹誕に全集中するため日常の予定を25日以降に詰めたのですが、おかげで体がバキバキに(笑)
グダりつつも星祭り10アンソロ企画のチマ絵を描いております。完成サイズがB7になるという事で、小さすぎてよくわからないと思います(笑)サイズの事もあって漫画はやめました。山羊蟹の当たり障り無い(と思う)イラストです。
基本的にはイベントアンソロをネップリしていただきたいのですが、内容が雑多になるため地雷持ちの方用に単品でも閲覧できるようにする予定でいます(・ゝ・)ノ
詳細は近くなったらまた!

星祭り10関係が終わったら再びオメガバ話の続きいきます(∩゚∀゚)
12宮戦まではラブラブのターン!(・ゝ・(゚∀゚`)
ひたすらダラダラ書きたいところですが、毎日の山羊蟹模様を書く勢いになって来年も完結しないとか自分なら有り得る話のため、頑張ってハイライトに収めたいところです。
今回オメガバ話を書いていて、一気に数ヶ月飛んで良いのかなとか何度も思いました(笑)でも飛ばないと終われない!
そういう欲求?を満たすべく、一度「山羊蟹の1ヶ月」とかで30日分の話を書くというのも有りですね。恋の始まりからゴールインを書くのは30日では無理ですが(笑)

…いや、逆に30日で成就してしまう話を考えればいいのか…?
ダラダラとラブラブ日常を30日分書くよりは良いのかどうか。昔の知人に、出会って1ヶ月でプロポーズして結婚した人いるから無謀ではないけど、シュラとデスマスクで一目惚れパターンは出会いが10歳以下だからなぁ。好きになっても恋の自覚は無さそう。
復活後、2人が再会した時にデスマスクのビジュアルが変わっていてシュラが急に意識し始めるとか?生前はアニメ青紫髪の単なるイケカワだったのに、復活後は原作銀髪になっていて口調も変だし「誰おま」なデスマスク。明らかに聖闘士の威厳も無くバカっぽいし、実際青銅とかにバカにされている彼が気になってしまう。でもデスマスクのシュラに対する態度は昔と変わらない。それがわざと自分の前では格好つけてるようで可愛く思えてしまう。もうお前のキャラ崩壊してるの知ってるんだぞって思いつつ、デスマスクの間抜けな所を自分の前で曝け出させたい欲求がシュラに芽生える。
案外、呆気なくバカさを見せるかと思っていたが、意外とデスマスクは頑なだった。デスマスクも同じ年のシュラにはバカにされたくないらしいし、正直シュラがそんな事を仕掛けてくるような奴だとは思っていなかった。デスマスクはわざと戯けていたのではなく、本気で自分がバカにされている事とか笑われているのが理解できていなかった。ただ、ありのままでいるだけなのに。
そんなデスマスクの繊細さを知ったシュラは自分がしようとしていた事の申し訳無さと同時にデスマスクを庇いたい気持ちがわいてくる。お前はそのままで良いから、笑う奴がいるなら俺がどうにかしてやると態度が一変した。まるで子どものようなやり取りだが、幼くして子どもらしいこともできていなかった2人は純粋で、デスマスクはそれが嬉しかったしシュラはそうできる事を嬉しく感じた。
そんな2人が恋心を抱くに時間はかからなかった…

…みたいな…(・ゝ・(゚∀゚)
体は大人だけど、やってる事は2人揃って子ども、みたいな話ですね。機会があれば書いてみたいです。

で、あっという間に成就した2人はその後、お互い直ぐに飽きられてしまわないか?という想いを抱える事になる。勢いで成就したけど、良い人が現れたら呆気なく終わってしまうのではないかと。体の関係も急ごうとするデスマスクだが、大事にしている姿勢を見せたいシュラは早々に体の関係も持つ事を渋り(本当は直ぐに抱いてみたい)すれ違う。好意を伝えるため日常的にキスだけはめちゃしてくれるけど、人前ではしない。そこにデスマスクの不満は無いけれど、シュラにデスマスクは合わないだのの噂を聴いて内心気持ちが落ち込んでしまう。その話をシュラも聞き、恥ずかしさはあったが2人の気持ちを否定されるのは許せなかったので人前でも構わずデスマスクを愛するようになる。そしてついに抱く事も決めるのであった。

そんな感じで既に話が止まらないわけですが、内容はいつもの王道パターンですね(笑)仕方ない…王道話が好きなのだから…
(・ゝ・)bサイコー


拍手

2024
06,24
デスマスクおめでとうございます!
(・ゝ・)人(゚∀゚)イエー

午前中は時間があったのでもう一枚落書きしました。Xの方が多分綺麗ですけども。



珍しくシュラのテンションが高め✌︎(・ゝ・)✌︎
USJがちゃんとユニバーサルスタジオだったのは開園から数年だけのイメージです。
洋画作品のアトラクションではE.T.が最初に無くなったのですが、あの時の「無くなる?!」という衝撃が忘れられない…しかも後にできたのが映画関係無いし(笑)
外国はハムナプトラとかあるのに結局日本には上陸しなさそう。ハムナプトラ好きなんだけどな。
BTTFもとっくにミニオン?に変わっていますが、個人的に好きだったのでコレで(゚∀゚`)
ニンテンドーワールドはガチプレイして色々物を壊しそうだなぁ。

私信になりますが、たまたま調べたところBTTFが全米で公開された日が自分の誕生日でした(笑)波の日です(゚∀゚)b
更に調べたら「スペインで同性婚が認められた日」とか出てきて、もう噴くしか…

君たちか?君たちなのか?
(・ゝ・)人(゚∀゚)イエー

黄金聖闘士、白銀聖闘士、青銅聖闘士、木材聖闘士、発泡スチロール聖闘士、スポンジ聖闘士、段ボール聖闘士、アルミホイル聖闘士、ライオンボード聖闘士、画用紙聖闘士、雑兵などなど…
全・蟹座の皆さんもまとめて、おめでとうございます!

あ、また言い忘れた。8/25星祭り10(ピクスク)も申し込みました(゚∀゚)b
遊びに来てくださいませ〜

拍手

2024
06,23
フライングでオメガバ文の書けてる分をピクシブに出しておきました。7/1までです。本番もそのままなのでピクブラ飛ばなくていいです(笑)
あといつものネタ集も公開に。
蟹誕チマ漫画は日付け変わったら投稿します。そして寝る!(゚Д゚)
新作は漫画18頁とイラスト1枚。あとはオメガバ・コスパロ以外の落書きまとめてます。

最初の予定では落書き漫画にペン入れする予定だったんですけども、またそれは星祭りに合わせてでも。オメガバ落書きは本にする時、ペン入れして載せる予定でいます。

何かほのぼの描いた影響なのか、今度は聖戦後にシュラ(手のひら返し)がデスとアフロを更生させる話がわいてきまして(・ゝ・)
コスモ封印させる手錠みたいなの(結構長い)でシュラの左腕とデス&アフロの右腕を繋いで生活するという話ですが、まぁ世渡り上手なアフロには甘く、反抗的なデスにはとことん厳しい。
お互い恋愛感情無しからのスタート。シュラは誰にも興味無し状態。デスは手のひら返してアテナに付いたシュラが嫌い。昔は疑問に思いつつも自分たちと同じ位置にいたシュラを認めていたけど、復活してアテナ側に戻ったと知り自分が思った以上にショックを受けて拒絶するようになった。そこまでショックを受けた自分も嫌だった。二度と関わりたくないと思っていたところ、シュラと更生生活を送る羽目になって参っている。シュラはなぜデスマスクが強く反抗するのかよくわかっていない。
先にアフロは更生生活から解放され、シュラとデスマスクの二人で続いた。デスマスクも素直に頭を下げていれば早くシュラから解放される事はわかっている。でもそれができなかった。シュラに反抗することがいつの間にか快感になっていった。

シュラ自身も手錠の影響でコスモは封印されていますが、デスマスクより力はあるのでちょっと暴力的なシーンが多め。デスマスクは「嫌い→シュラを嫌う事が気持ち良い」という歪んだ感情が芽生え、反抗的な態度が過激になっていくのに対してシュラはデスマスクに関して冷静になっていく。普通に生きられないのかもしれない、と寄り添おうとするのをデスマスクは嫌がった。

ある日シュラはデスマスクの更生途中に二人を繋ぐ鎖を斬り、生活をリセットさせようと試みる。デスマスクは逃げ去り二度と姿を現さない可能性もあったが、シュラは心の奥底でそれを期待していた。逃げてくれ、逃げてほしい。ずっと二人で生活する中でシュラはデスマスクに対して煩わしさを感じるどころか奇妙な感情を抱くようになっていた。自分の中の何かが目覚めてしまいそうで、それがデスマスクを傷つけてしまいそうで。

嫌い嫌い嫌い嫌い…大好き♡、系の話ですね(゚∀゚`)
恋してしまっているんだけど、デスマスクは一貫して「シュラ嫌い」
シュラは愛情ゼロからどんどんデスマスクを溺愛したくなっていく。キスとかしてしまうけど、とても嫌がられる。(デスは嫌がるのが快感)
とても嫌がられるけど、本気の抵抗じゃないのがわかっている。

…シリアスと思いきや、最終的にバカップルエンドになりそうですね…

さて明日は何をするかなぁ…
(・ゝ・(゚∀゚)今夜はお泊まり


拍手

2024
06,19
蟹誕チマ漫画を描いていますが、4コマ4頁くらいの予定を変更してほのぼのストマン(チマ絵の)16頁ぐらいになる見込みです(・ゝ・)φ特に何の発展もない話(笑)
ネタ書き始めたら長くなり、でも今回なら描けるかも…と。
自分、わりと小学生低学年向けレベルのノリが好きっぽいので、そんな感じのくだらなさです。
チマ漫画をストマンにしたゆえ時間がいっぱいいっぱいになるため、当初予定していたDL版山羊蟹バースデーブック(pixiv投稿の山羊誕2024と蟹誕2024をまとめたもの)は星祭りか何かで出そうかなと思います。まだ申し込んでいませんが蟹誕終わったら申し込みます(∩゚∀゚)

オメガバもいい加減、余裕が無くなってきている…。6月ももう終わったようなものだ…。
14頁くらい描き終わり、今日トーン以外は描き切れるか?と思いましたが、急に家族の病院送迎が入ってきて待ち時間にブログ書いてます(笑)隙間時間全部費やしているな。6/24終わったら1日グデっていよう。

委託の計算ミスですが、結局「多めにぶっ込んだポイントそのまま貰ってくださーい」ということなので、まぁ遠慮なく頂きます(゚∀゚`)そのままYOUにリターンするだけですけども。

そして昨年作った紙コースターが唸り始めました(゚∀゚)b
やっぱ紙は結露った水滴吸ってくれるから良いですね〜。自作だから気軽に使い捨てできるし(笑)
ぼちぼち通販時のメッセージカード兼ねて入れたので残り1枚だった。また次、何かグッズ作る時に増産しておこう。

あー太陽の光で蒸されるー(゚Д゚)
みなさまも熱中症にはお気をつけて(・ゝ・)

拍手

2024
06,12
パラ銀37お手に取っていただいた方、ありがとうございます(゚∀゚)ノ

今回はちゃんと即日返送で在庫が届いたものの…納品書の計算が間違っている(笑)
またユウに問い合わせする事になるとは。金額多めに書かれていると罪悪感あるじゃないですか(笑)
自分も昔は会計の仕事していたのでミスはわかります…仕方ない、そういう時もある。
しかし即行で問い合わせたものの、普通にミスした金額多めの方でポイント突っ込まれておる(゚∀゚`)
売れた部数とかとの再確認しないのかな。全然違うんだけども。
返事は遅いようなので今の所動き無し。
まぁ…言うだけ言ったのでこれ以上は何も言わんぞ。
くれるのなら次の参加費になるだけだ(・ゝ・)つ¥


そしてとりあえず蟹誕絵は完成?ごちゃごちゃしているのでよくわからん(゚∀゚`)
たまに眺めてチェックします。24日まではまだあるし!
次はチマ漫画に取り掛かる(・ゝ・)φ
boothのヘッダーもそろそろ変えようと思い、この絵を使いました。そのうち切り替えます(゚∀゚)ノ
これでもうboothのページ見る度に河村隆一さん思い出してしまうやん…

「ほんとのうたばん」流れで久々に野猿聴いたりとかしたのですが、とんねるずって身長あるし石橋さん体格良いしでやっぱ見た目が良いですよね。いいともに乱入した時とか、他のレギュラーと比べて明らかに2人がデカかった(笑)アイドル的人気が出たのもわからんでもない。
今やると即行でSNS炎上するネタが多いですけど、自分は子どもの頃に彼らでかなり笑ってきたので何も言えません(笑)改めて見てみてもやっぱ芸達者で面白い。

物凄くどうでもいい話ですが、自分がリアルに笑い殺されそうになったのはオール阪神・巨人(笑)
手術直後に病室で生活笑百科観たら笑い過ぎて、もう傷口が開くかと…(゚∀゚`)
仁鶴室長、上沼相談員、南光相談員、オール阪神・巨人が揃ってた時代の生活笑百科は永遠です。

まぁ、そんな流れでずーっとシリアス山羊蟹を描き続けている影響か、最近またバグった山羊蟹ベースの年中漫画を描きたい欲がわいてきているわけです(゚∀゚)
どうかなー。

拍手

2024
06,09
最近のパラ銀ならまだ新幹線だな(・ゝ・)10:30現在。
TRCのパラ銀は宅急便が会場に着くのわりとギリギリなので、前回もそうでしたが落ち着かない(笑)
今書いても会場行かれる方がここ見るのはせいぜい夜だと思いますが、山羊蟹よろしくお願いします(∩゚∀゚)
…ブログまで見に来てくれるガチ勢様は既に手にしていただいている気もしますが…
改めて、ここまで見に来ていただき拍手や拍手コメとかありがとうございます!
次の本は公開済み小説になってしまいますが、入稿後〜イベント当日までの間に描けたらコピー本(漫画)もと思っております(゚∀゚)φ

そういえば、拍手後の画像を付けようか迷ってる的な事を以前言いましたが、どうやら拍手後に画像が表示できるのはブラウザ版のみらしいので結局画像無しでやっております。自分はブラウザで見ていますがスマホ版も表示できたら良いのになぁ。



で、蟹誕絵を描いている最中。ペン入れまでは終わりました。
蟹誕絵を描いてて拡大した時、コレ↑見て「ほんとのうたばん」の河村隆一さんパロ「BEAT」(最後エビフライになるやつ)を急に思い出して噴いてしまった(笑)
なんかもうこの絵の作業する度に思い出してしまう。パロ映像が年中+盟で再生されて、最後に蟹が蟹フライになるんだよ…(゚Д゚)それがぐるぐるして、真面目な絵なのにお笑いにしか見えなくなってきた。

まず「ほんとのうたばん」が通じますか?(笑)とんねるず(笑)
若い方だと「うたばん」がまずわからない可能性ありますよね。「うたばん」は普通に昔やってた歌番組。
「ほんとのうたばん」の「BEAT」を初めて見た時は笑い過ぎて泣いた。中学生くらいだったなぁ。
単純に隆一さんの「BEAT」公式MVでも、隆一さん→デスマスク、周りのお姉さんたち→シュラ、アフロ、盟って考えるだけで自分は面白い(笑)
機会がありましたら是非見てみてくださいませ。
もうパラ銀関係ないな…

あ、秋のパラ銀が大阪だったので直参できるか不明です(´・ゝ・)(゚∀゚`)
行けないことはない…が。冬に東京やるってこと?それとも東京年1になる?
うーん、とりあえず10/27大系に狙いを定める。


拍手

2024
06,06
地区の会報的な資料作成も終了!蟹誕作業に入ります(∩゚∀゚)
オメガバ文の続きは蟹誕モノが仕上がってから再開します。
10万字以上の前フリの割にシュラのα化がアッサリし過ぎている感が拭えないので最終的に補強するか考え中…。やっぱシュラとサガが対峙する所から話があった方が良いかな…。
とりあえず残りは、十二宮戦までのラブラブ→十二宮戦・死別→冥界編の再会ちょろっと→エンディング。
本にする時はα巻とΩ巻の2冊組みになる可能性も出てきました。1冊に収めれたらそうしたいけど、どうなるか微妙なところ。A5で厚すぎると読み難いと思うので。

息抜き落書き。
深淵とは別のオメガバ小ネタ。最初からシュラα、デスΩ。





レディースコミックから少女漫画に変わるの巻。

ずっとシュラに自分を襲わせたいと思っていて、あらゆる手段を講じていたデスマスク。シュラは自分の事なんか何とも思っていないと考えていたからこそ落としてやりたかった。
いたずら気分でやっていた事でシュラも靡くことなんて無かったが、ある日シュラが自分以外のΩと会話しているところを見た瞬間、ものすごく嫌な気分になる。そのΩと別れるまで張り込んでたデスマスクはシュラが1人になった途端いつものように誘惑してやろうと近付いた。なのに今日はシュラが引き寄せられるように近付いてくる。意外だ、今日こそいけるかも…
嫉妬心から強いフェロモンを発していたことを知らないデスマスクはシュラに襲われ番にさせられてしまう。
そんなつもりじゃない、そんなつもりは無かった。
取り返しのつかない事をされて、でも加害者は自分なので文句を叫んでも虚しいばかり。
なぜ自分はシュラに襲われたかったのか?
いけ好かないから、だけだったのか?
番にされてからデスマスクの発情期が来ると、シュラはちゃんとデスマスクの相手をするために巨蟹宮を訪ねた。嫌がる素振りを見せても「番だから」とデスマスクを抱いて癒した。
でもデスマスクの相手をしに来るのは発情期の時だけ。
それを寂しく感じた時、デスマスクはシュラに対する恋心に気付いたが、その気持ちに蓋をしたくなった。シュラは被害者で、仕方なく番になった自分の相手をしに来るだけなんだ。それ以上求めるのは迷惑というものだ。
昔の自分であればシュラに迷惑をかける方が楽しいくらいだったが、好きになってしまうととてもそう思えない。かつての自分が死んでしまったようにシュラの気持ち優先になってしまう。
もうシュラのことは誘惑しない。発情期でどうしようもない時以外、絶対にしない。絶対にしないぞ、絶対に、しないんだからな…
そう言い聞かせても、シュラにアピールし始めてしまうデスマスク。
ずっと知らないフリを続けて、でもたまに「番だから」と誘惑に乗って甘やかすシュラ。
「ごめん」が聞きたいのではない。
デスマスクがシュラに「好き」って告白するまでが、シュラの本当の仕置きである。

✌︎(・ゝ・)✌︎クク…

どうでもいい話ですが前回、猛烈な勢いで漫画を描いた影響により中指を痛めたらしく(中指第一関節にペンが当たる)、運転中ウィンカー出す度にじわじわダメージくらってました(゚∀゚`)
ウィンカーって人によっては中指じゃないのかな?自分は中指でガッとやるので、その度にグエっ(゚Д゚)と。ペンの握りが強いんですよね、多分。

星祭り10の申し込みも始まりました(゚∀゚)
新作無くとも参加予定なので、適当なタイミングで申し込みます!
今回10回目記念アンソロ(DLとかネップリかな?)もあるようで、描けそうならチマ4コマ2本で参加しようかなと(・ゝ・)φ
さてまずは蟹誕じゃい!

拍手

2024
06,04
pictBLandに会員登録無しで見れるページを一時的に作りました。
パスワード制になりますので閲覧を希望される18歳以上の方は↓リンクから飛んでパスワードを入力しお楽しみください。

pictBLand深淵27へ

パスワード:12824

パスワード入力後、R18ですが閲覧されますか?と確認が表示されるので「閲覧」でどうぞ(・ゝ・)
そんなにカット部分は長くもないのですが、やっぱ削ってあると意味不明だと思うので…
pixivに投稿するまで残しておきます(゚∀゚)ノ

因みに他のピクブラ頁はログインしないと見れないです(今ここにしかないものは無し!)
あと、自分はブロッカー入ってるのでよくわかりませんが謎の空白が多いので、結構ピクブラに広告が挿入されてるような気がします(゚∀゚`)

拍手

2024
06,04
※今回いわゆる「本番」シーンがありますが全年齢ブログのためカットしています。ゆえに番になる瞬間の描写がありません。完結後pixivへ投稿する際に追加します。
ーーーーーーーーーー

「クク、おまえカシコイなぁ!この部屋なんでも揃ってるぜ」
 蕩けた顔のデスマスクは腕を伸ばしてシュラの頭を抱き、グッと首元へ引き寄せた。その行動はαにフェロモンを嗅がせ理性を破壊しようとするΩの本能なのか。強く感じる爽やかな甘い香りにシュラは堪らず首筋を何度も舐めた。それだけでデスマスクは喘ぎ、身を捩り、シュラの頭を撫でてもっと、もっととせがむ。
「ハァ…きもちい、くび、舐めて…。すげぇ、もぅ…んんっ…!」
 匂いも、声も、動きも全てがシュラを操ってくるようで、とにかくこの愛おしいΩを悦ばせたいと求められるまま舐めた。こんなの止められるはずがない。これがΩの恐ろしさなのか?デスマスクへの愛なのか?わからない。初めて味わうαの愛の衝動。ただ間違いなく今デスマスクは自分の腕の中に在り、奪おうとする敵もおらず、あぁ思う存分に愛してやれる!これはオレのもの!そう、もう何の迷いもいらない。オレのものにできる。愛して、愛して、オレをこの体に覚えさせて噛んでしまえばいい!できる、それが、遂に、今なら!
 首筋から顎を、耳を、頬を舐めながらデスマスクの服を探った。かぶりのシャツはいちいち脱がせるのが煩わしい。早くこの体も気持ちよくさせてやりたいとシュラは軽く空気を斬った。切り裂かれたデスマスクのシャツは手で払うだけでスルスルと落ちていく。触れたことのある肌はこんなにも触り心地が良かっただろうか?温かくて、張りがあって、その気持ち良さに撫でさする手は止まらず下へと伸びていく。もっと柔らかく気持ちの良い場所があることを知っている。下着の中へ手を差し込み、触れた肌の柔らかさに震え、筋をなぞりながら中指を谷の中へと埋めていく。挟まれた指が温かくて気持ちいい。指を少し前後に動かすとデスマスクから戸惑うような喘ぎが漏れ、頭を抱く腕に力がこもった。
 愛おしい、可愛い、オレの恋人…
 シュラの舌はデスマスクの唇をなぞり、重ね合わせ、デスマスクはすぐに受け入れた。恥じらいなくお互い何度も舌先を触れ合わせ、滑る感触に気持ちが高まっていく。気持ちいい。どれだけ重ね合わせても絡ませても足りない。ここだけじゃ足りない!
「シュラァッ、ぬぎたい…下も斬っていいから、早く裸にしてくれよぉ!」
 甘えた声が言い終わる前にデスマスクの服は全て切り裂かれた。すぐ脚がシュラの腰に絡み付き、布切れがすり落ちていく。
「きもちいぃが、もぉツラい…薬飲んでねぇんだよ。早く挿れてくれ、一度楽になりたいっ、挿れて、ぐちゃぐちゃになりたいっ!」
「…ぐちゃぐちゃ…?」
 その言葉にシュラは動きを止めた。ぐちゃぐちゃにしてやりたい疼きも衝動もあるのに、急に心臓を強く掴まれるような苦しさに襲われた。
「オレ黄金だし、壊れねぇって。だいじょうぶだって。はやく訳わかんねぇくらい気持ちよくしてくれよぉ」
 シュラを抱き締めて、今度はデスマスクがαの匂いを嗅ぎながら首筋を猫のように小さく何度も舐めてくる。
「いや、ちょっと、待て…」
「なに…まだそんなコト言えんの…?足りないのか?おまえ…気持ち良くない?」
 突然、理性を取り戻したシュラの姿に眉を寄せ、困り顔で見上げてくる。その表情とは裏腹に、残された理性を叩き壊してやろうとフェロモンが濃くなった。なぜ足りないんだと訴えかけてくる様は、シュラがβだった頃に見せてきた姿と同じで。
「すまん、ちょっと、待ってくれ…」
 デスマスクは誰にも渡さない、オレのものだ。番にしてオレだけのものにするんだ…。
 ――そうしたい、そうするつもりであるのに胸が苦しい。何だこれは、誰がオレを止める?βか?βだった、オレの心か…?
「しゅらっ、なぁ、おまえもう我慢しなくていいんだよぉ!こんな時に迷うなよぉ!」
 デスマスクの舌がシュラの口元を舐め、ちゅっちゅとキスを繰り返す。開けろ、キスを返してくれ、と必死にシュラを誘う。
「…ん…デス…」
 キスを返してなだめるが、水を差すように頭の片隅で警鐘が響く。このまま奪ってしまうのは嫌っていたαの本性と何も変わらないぞと、深淵に呑み込まれ死んだβが恨めしそうに叫ぶ。デスマスクを大切にするとはどういう事か、番になるとはどういう事か忘れてしまったのかと。そんなこともうどうだって良いと思うのに、αになり切れていないシュラは自分の衝動とは裏腹に喉が震え、声をこぼした。
「…すまん、やはり今、番になるのはやめた方がよくないか…」
「はぁ?!ここまできてなに言ってんだよ!いやだ、早くおまえと番になりたい、がまんできねぇ!」
「…俺たちは聖闘士だ。番になって、もし俺が先に死ぬような事があれば…」
 番を失ったお前はどうなってしまう?直ぐに後を追うとしても失った事実、耐え難い悲しみをお前に与えてしまうのか。
「死ぬかよ!おまえ死なねぇだろ!そんな弱くねぇだろうが!」
「でもわからないだろ?!神をも相手にするんだぞ!」
「だったら余計にオレを番にしろ!絶対に死ねなくなるだろうが!オレを残して、おまえだけなんてっ!」
 デスマスクの右手がシュラの腹部に伸び、誤魔化せない熱に触れた。
「正直、もう死ぬとか死なないとか関係無ぇんだよ…番にしてくれ、おまえがαであるなら早くオレを縛ってくれ…。辛いんだ、発情期とかαに惑わされるとか…全部おまえだけで満たされるようにオレの体を作り変えてくれよ…それはもうおまえにしかできねぇんだよ…!なぁ、本当におまえが先に死にやがってオレが一人残る事になってもよ、おまえの事ばかり考え続けて狂って死ぬならそれで良いって思えるんだよ!どれだけ寂しくて飢えてもおまえの事で頭がいっぱいになれるならそれでいいんだ、だから早く!オレを助けろって言ってんだ!」
 涙ながらにシュラの服を脱がそうと、両手を伸ばしてズリ下げていく。上手くできなくて苛立ち、唇を噛んでシュラの腰を叩いた。
「オレはずっと、おまえはαだと思っていた。初めてバース判定した時からそう信じていた。全然αに変異しなくて本当にβなのかって思った時、悔しくて悲しかったんだ。それってもうその頃からおまえの事好きだったって事だろ?何故かなんてわかんねぇよ!おまえに惹かれる要素なんて無かったし。でも好きなんだ!他の奴らじゃ嫌なんだ、おまえがいい。ずっとおまえといたい。おまえがαになったのならなおさら、他の知らねぇΩに取られたくねぇよ!だからオレしか知らないうちにさっさと番にしろ!こんなに好きだからいいだろ!つらいんだ、はやくしろばかやろう!」
「っ…?!ぐ…デス…っ」
 限界を超えたデスマスクは息を荒くして下げた服の隙間からシュラの熱を引き出し、手の中で自身のものと擦り合わせ始めた。体格に似合わず幼いデスマスクの熱は既に弾けていて、甘く香る粘液が二人の芯を包み込むと僅かに残された理性はどろどろに溶かされていく。
――おまえがオレを愛しているのはちゃんと知ってるから、それでいいんだよ。悲劇なんて何度も超えてきた。どうせまた突き落とされるのなら、今我慢する方がもったいねぇだろ――
「しゅらぁ…オレをつがいに、できるよな?」
 歪ませた口元は悪童のようなのに、ふにゃんと笑う目元は潤んで艶やかで。シュラの下で大きく体を開き、硬くなった熱を入り口まで導いていく。βの愛は忘れねぇよと愛し続けたシュラに別れを告げ、ずっと求めていたαのシュラを誘う。オレのからだ、準備いらねぇから…と囁く言葉が、部屋に満ちる爽やかな甘い香りが、麻薬のように効いて…いつの間にか胸の苦しさも危機感も消えていた。デスマスクの覚悟は聞いた、それで十分だろ?βよ…。
――こんなにもオレを求めるこいつを、早く愛してやらないと。これ以上我慢させたくない。何でもしてやりたい――
「優しくできなくても、許せよ…」
「ククッ…うれしすぎるぜ…」
窓の外、燃えるように赤い夕焼けがカーテンの隙間から溢れていた。
太陽が、落ちていく。

ーーー

*****

ーーー

 手で強く顎を抑えられ、首筋が突っ張る。そこに強い視線を感じる。シュラのフェロモンが増して麻酔のように染み込んだ。――もう、逃げられない。
「…永遠に、愛すると誓おう…」
 低く響いた声すら肌を舐めるようで気持ちいい。溢れる涙に視界がぼやける。揺れ続ける腰は快感を止めることなく、シュラの髪がファサッと頬に触れたと同時に鋭い痛みが体を貫いた。

――暗い。真っ暗で、茂る木々の葉が空を覆って星も見えない。痛い、首が痛くて動かせない。誰かが必死で舐めているけど、あぁ…止まらないんだ…おれの血が…。だって、おれ、Ωじゃねぇもんな。αだもんな。薬飲んで、誤魔化しても、Ωにはなれない。Ωになりたいわけではなかった。ただ、お前がαだったから…。αはΩとしか結ばれないって言うから。周りが、世界が、神がそう言うから。そんなの、気持ちの問題だなんて思ってもフェロモンが、遺伝子が否定してくるから。だからもうこうするしか無かったんだよ…。どうせ死ぬのなら、結ばれて死にたい。このαが愛した男はΩではなくおれであったのだと。こいつにも、おれの体にも、周りにも世界にも神にも!…わからせて、やりたかった…。あぁ…お前はそんな顔しなくていいんだよ、おれ嫌じゃねぇよ、おれがお前に頼んだんだから。もう舐めなくてもいいって。口元の血ぃ拭えよ。おれのカッコイイ顔もっと見ててくれよ。嬉しいぜ、お前がシてくれて。願いを叶えてくれて。わかるか?おれ笑えてる?口ももう上手く動かせねぇんだ。…あぁ、勝ちたい…いつか神をも超えてみせたい。全てを見返す力が欲しい。おれと、お前を守るだけの…。お前を手に入れるだけの…。力を…手に入れて…共に、また…――

「…デス…ちゅ、デス…かわいい、ちゅ…」
 優しく名前を呼ばれながら首筋を何度も舐められるのが心地良くて、うっすら瞼を持ち上げては閉じるをしばらく繰り返していた。
――生きてる、な…――
 首に痛みは感じるものの絶え間なくケアされて苦痛ではない。下腹部の中にはまだシュラを感じる。結ばれたままだ。抱き締め続けるシュラの肌は温かく、いい匂い。時折胸先にも軽く触れられて、とにかく全身気持ち良くてなんで溶けてしまわないのだろうとぼんやり思う。
「…あ、オレのケツ…壊れてねぇ…?」
 シュラが噛む直前、自分の腰はもうどろどろに溶けていたように感じた。モゾっと動いて尻に触れてみるがちゃんと丸く残っているし、シュラと結ばれている部分もぐちゃぐちゃにはなっていない。しっかり締め付けている。
「…おい、目覚めた最初がケツの心配か」
 晴れて番となった第一声がロマンチックとは程遠い発言で、シュラはため息をついた。
「だってよ、めちゃわけわかんなくて凄かったんだぞ?お前だって俺の尻ぶち破ってないか心配にならなかったのか?」
「俺はもうαだからな、βのような気遣いはできないぞ」
「…いや、それでいいけどよぉ…」
 αになれ、オレは壊れないと豪語していた手前、勢いを無くしたデスマスクの首筋をシュラは軽く笑いながらそっと指で触れた。
「クク、とは言え俺もまだαになり切れていない部分はある。嫌ではなかったか?酷いことしていなかったか?」
「はぁ?大丈夫だよ、悦いコトしかしてくれてねぇよ」
 そう言って擦り寄るデスマスクに、そうか、と呟いてシュラはもう一度噛み跡を舐めた。
「首の痛みは?血は止まったようだ」
「ジンジンするが…言うほどではない。寧ろ嬉しくてジンジンするのかもしれん」
 デスマスクもそっと手で触れてみる。小さく皮膚が抉られた場所を探し当て、微笑みが溢れた。
――これが、Ωの体…――
「これで、俺のフェロモンはお前にしか届かない…」
「お前も俺のフェロモンしか感じ取れない」
 何度も噛み跡に触れながら呟かれた言葉にシュラが返した。
「ハハッ…手に入った…遂に、番になって…もう誰も俺らの邪魔はさせねぇ…!」
 笑いながら涙が溢れるデスマスクを抱き締めて、シュラもじんわりと目頭が熱くなった。

 遂に、報われた。途方もなく永い間引き離されていたように感じる。デスマスクとは出会って10数年、気持ちを交えたのはここ数年のことなのに、もっと昔から知っていたと思う。体を一つに結んでより強くそう感じた。失われていたものが取り戻された安心感。そして二度と手放したくないと感じる独占欲。自分からだけではなく、デスマスクからもそれは感じられる。自分たちは誰の邪魔も許さない、全てに於いて結ばれた存在に間違いない。神に引き裂かれ、打ち壊されようともこうして二人は必ずシュラとデスマスクに辿り着くのだ。これは神も予期していなかった強い運命なのかもしれない。ならば今度こそ、果たせるだろうか?デスマスクと笑い合って生涯を終えることが…。

「デス、発情期はまだ辛いか?」
「ん?…ヤりまくって噛んでもらったしな…薬飲んでねぇけど、落ち着いてるな…」
「何がしたい?何か食べるか?」
「えぇ?…なにってよぉ…お前、コレぶっ挿したままで何言ってんだよ…」
 そう言うとデスマスクは腰をシュラに押し付けるように揺らしてみせる。
「αサマならまだ余裕だろ?俺も落ち着いたし…今度はゆったり抱いてくんねぇ?」
 以前はシュラを誘おうと必死に色気を出しているようだったが、番となった余裕からかデスマスクに素の可愛さが戻ったように思えた。媚びるような声も軽くなって耳に馴染む。部屋に満ちるΩのフェロモンは想像していたような甘ったるいものではない。柑橘系の爽やかな甘い香りは体にスッと溶け込んで、いつまでも嗅いでいられる。海をバックに笑うイタリア男にピッタリだなと納得した。今までコレを自分だけが知らなかったというのはジリジリと妬けるが、これからこの香りは自分だけのもの…。
「そうだな、俺もやってみたいことが色々ある」
「へ?…お前ってさ、元々スケベだったのか?そんな急に変われるもんなのか?」
「さあ?まぁ知らないことが多いからな、こことかこことかどうなるか見てみたい。後ろからも試してみるか?」
 そう告げながら指先で肌を弾いていく。デスマスクはその感触にピクン、と身を縮ませてから力を抜いて、シュラの手に自身の手を重ねた。
「…ぜんぶ、いい…けどぉっ…。おれもやってみたいことあるから、調子ノリすぎんなよ?」
「クク、それができるだけの体力が残っていればな、な」
 シュラに押し倒されて、聖剣を放つ手が、指先が肌を優しく滑っていく。部屋で一人シュラを想わなくてもここにいる。もう「だめ」だなんて言われない。求めれば与えられる。辛い発情が薬も無く癒やされていく。願っていた全てが今、ここにある。
 デスマスクは喜んで何もかもをシュラに捧げ、満たされた幸福に溺れ続けた。

ーつづくー

拍手

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9]


« 前のページ:: 次のページ »
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 24 25 26
27 28 29 30
最新記事
アーカイブ
ブログ内検索
アクセス解析

Powered by Ninja.blog * TemplateDesign by TMP
忍者ブログ[PR]