2023 |
01,11 |
シュラは早起きなので(訂正、俺が遅い)起きると朝食が完成している。
自分の分と一緒に作るわけじゃなくて、だいたい俺が起きそうな時間に合わせて作ってくれているから、冷めてたり硬くなっている事はない。
ある朝、俺が目覚めるとシュラはまだ隣で眠っていた。
ー珍しいな…ー
着替えているから二度寝か?
そっと頭を撫でてみる。
ー……ー
ー野郎に可愛いって、こーゆーことか…ー
思わず頬にキスをしていた。
ーーー
「悪い、朝食作って無かった」
1人で起きてリビングのソファに座っていると、起きてきたシュラはドアを開くなりそう言った。
「いーよそれくらい自分でできるし、俺頼んでないし」
「何?疲れてたの?」
「……お前見てたら寝てた」
「は?」
「まぁ、いつものアレだ…」
「??」
俺の隣に座ってギュッと抱き締めてくる。
「参ったな、いつまで経っても気持ちが落ち着かない」
「?…好きってこと?」
「大・好きだ」
「ふーん」
シュラが俺にぞっこんなのはやはり嬉しい、顔が緩んでしまう。
「何だよ、誕生日だからって何か狙ってるのか?」
「いや、要らない、何も」
「これ以上与えられたらお前を失いそう」
低く鋭く響いた言葉が俺の胸を打つ。
「お前さぁ…」
「もう聖戦は終わったんだよ」
シュラの背中に腕を回して抱き返す。
「俺たちが奪ったものは山ほどあって忘れる気は無ぇけど、それを引きずり過ぎるのは忠誠を誓ったあのお嬢さんが嫌がるだろ」
「俺は女神なんてもうどーでもいいけど、俺が沈んでる時はお前がそう言うじゃねぇか」
「あぁ…」
「まぁわかってるよな、つい言っちまうんだよ」
ヒョイ、と肩を押してシュラの顔を見れば、いつもの鋭い視線を和らげて微笑んだ。
「クク、俺たちの悪い癖だ」
そう言って俺にキスをする。
「ん…」
俺からも仕返してやった。
「ちゅ」
「なぁ、デス」
「うん」
「お前がいてくれるだけで本当にもう何もいらないんだ」
「ハハ、一緒。お前がいりゃ金も困らねぇし」
「ククッ、どうしようもないな」
クスクス笑いながら、どんだけするんだよってくらい唇を重ね合わせる。
「俺、すげぇ"ーーーー"」
「…うん、俺も」
ーお前に出逢えたことだけは、神に感謝するー
ーおわりー
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