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そこはかとなく

そこはかとない記録
2024
01,31
星祭りの店舗を更に改築したものの…



あれほど砂の色を濃くしようと思っていたのに忘れる(゚∀゚`)
明日また修正しよう。白蟹が消滅しておる。
あんまり蟹が多いと集合体恐怖症?みたいな人にはキツいかと思ってコレですが、これでも気持ち悪いかもしれない(゚∀゚`)青蟹が虫っぽさあるよね…なんか。白は可愛いけどなぁ。色がダメなのか。当日まで考えます。

シュラ誕4コマ投稿しておきました(・ゝ・)
6本だけですが暇つぶしにどうぞ(゚∀゚)
速さと雑みが売りだったチマ漫画もデジタル化してからかなり丁寧になったので、無駄に時間がかかる(笑)しかしいつかまた再録集作る時は楽になるだろう。今のペースで200頁は何年後か…。
多分、今年はチマ漫画しか描かない!とすれば1年で200頁近くいけるとは思う。やらないですけども(・ゝ・)七夕ネタとかチマ絵で描きたいものは多いんですけどね。

次は山羊蟹の初期本をスキャンする作業に。
しかし読み返すと画力が酷い(゚Д゚)絵はどうにもならないですが、せめてセリフ部分だけでも修正しようかなと。結構、シュラの口が悪い(笑)あとシール切り貼りしてるので歪んでいるから…(゚∀゚`)
ほんとデジタル化して同人誌の仕上がりがめちゃ綺麗になったと思います。自分の新刊見た時感動したくらいには(笑)
ハードル下げて今年も漫画の新刊目標は1冊で。漫画1冊、オメガバース小説(落書き集&R18挿絵付き)1冊。これでいこう(・ゝ・)

春コミは出ないと思います。今に満了しそうですね。残念ですが年度末なうえ最近体調崩しやすいので(゚∀゚`)秋の大系あるなら行きたい。
春よりGWに大系合わせてくれたらほぼ確実に出れるのになぁ。泊まりもできるし。でも世間的には大型連休じゃない方が良いのかな。来年も春は進級準備で無理と思われる。
6月パラ銀は直参できなければ委託します。6月ならオメガバース本完成してると思う。希望!(・ゝ・)

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2024
01,27

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指が滑った時にチマ絵のデスマスクがピープル判定(iOS?の写真にある機能)されてるのを見つけて焦る(笑)



他のイラストだと出てこないんだけどな…何なんだろう(笑)

やっと来週にはシュラ誕4コマ出せそうです。あと1頁。4頁しかない上に誕生日ネタは1頁ですけども(・ゝ・)
2021年や2022年頃に書き出したネタ数本をここで消化…。まだまだあるけど次はデス誕かな。

山羊蟹誕生日タグキーホルダー、無事に作ってきました(・ゝ・(゚∀゚)b
浮かれてXに投稿(・ゝ・)
シュラデスは黒地に銀刺繍。これは完璧(笑)
エルマニは迷って灰地に金刺繍。紺色があると良かったけど良い色の紺ではなかったので灰色で。
あとは家に戻ってデコるだけ(゚∀゚)φ
まぁなんか使わないとしても作るだけで楽しいですよね〜。基本、物作り全般好きなので。イベントの時くらい着けて行くか!

次、グッズ入稿する時は年中アイスアクキーと年中メガネ拭きを試作したいところですξ゚、ゝ゚・ξ

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2024
01,24
所々気になる点がありつつもネップリ兼ねたイラストは一先ず完成。
blog容量の都合でめちゃ軽くしてあるのためボヤボヤですが(スマホだとそうでもない?)そのうち星祭り告知とかでXやpixivにデカいの投稿します(・ゝ・)ノ

自分で描いておいてアレですけど星矢っぽさが無い(゚∀゚`)



青銅ならこういう日常シーンも違和感無いだろうけど黄金だと聖域にいるイメージしかないから、設定的にはありえるはずだけどパロっぽく見えてしまう。80年代にフォト婚って言葉無いだろうし(笑)写真だけって人はもちろんみえたものの。

昔カレー話を描く時、聖域にTV無いだろうと思ってシュラ部屋にラジオ置いたけど、電波どうやって拾ってんだと思いながら描きました(・ゝ・)コスモでどうにかして…普通に考えてラジオも無いですよね。

自分設定でシュラは滅多に聖域の外に出ないイメージでやっているので下界の流行に疎い。サガに信用されていないのと、デスマスクの使い勝手が良過ぎるために。デスマスクは各地を周っているので新しい物とかもよく知っている。
シュラは聖域にしかいないから、自分たちの事しか知らないから、シュラの目の前には俺しかいなかったから、シュラは俺に興味を持つしかなかったんじゃないのか、世界を知ればもっと好みの奴がきっといるだろうに…とかデスマスクは思っている。でももうシュラに何も見せたくないとも思っている。シチリアも弟子も見せたくない。俺だけ見てればいい。心の奥底のマイナス思考がそうさせるけど、シュラは復活後に社会へ出ても責任感1割/愛情9割くらいでデスマスクを選んで生活し続けましたという話(・ゝ・)bめでたし



聖ヴァレンティーノが亡くなったの3世紀頃だからLCの時代設定でもヴァレンタインデーはある!はず…。
マニゴルドってカラーだと青髪だけどモノクロだと白表現なので、今回カラーっぽいですが原稿の作りはモノクロだから何か濃度が合ってない感じになっている(゚∀゚`)ピンク髪だとそれこそバレンタインっぽくも見えてしまう…。修正するかもしれませんが一度これで完成ということに。

今回ネップリで今まで通りL版フォト紙を出す予定でいますが、普通紙A4両面カラーコピーでペーパーにできないか?と考え試してみる予定。ネップリで両面できるかな?多分利用者に選択してもらわないとできないと思うけどどうだろう。
想定通りできそうなら年末の年中・シュラデス・エルマニ絵+軽いトークの4頁で。boothの無料DLで出してみるのも手か?ちょっと今までやらなかった事やってみます(゚∀゚)b

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2024
01,20
パラ銀WEST3の委託Noが決まったので案内をXとpixivに出しておきました(゚∀゚)ノ
ユウのイベントに委託出すの20年ぶりくらい(笑)昔ゲームコミケがあった頃ぶりですね。ゲーコミ憧れたけどまだ東京は金銭的に無理で行く余裕なかったなぁ。見本誌付きなはずなので確認したい方は存分にどうぞ(・ゝ・)b

そして次の星祭りはエルマニのネップリも出したいという事で…



途中ですが、謎のファンシーさが爆ぜる…。昨年のバレンタイン絵にシュラデスを書いたので今年はエルマニをと。技術の限界でポーズが上手く伝わらない伝えられない!(゚∀゚`)少し無理してでも自分でポーズ取るべきだったか。次はもっと描きたいものがわかりやすいようにしたいですね…。シュラデスもエルマニも来週中には完成できるかな。そこまでやったらシュラ誕用のチマ漫画描きます(・ゝ・)

シュラ誕チマ漫画→再録原稿スキャン→止まってるエルマニ漫画→合間合間にオメガバ…の予定で進めていきたい。
思いの外オメガバが長期化(゚∀゚`)でも次は一気に1年ワープするので19歳ちょろっと。20歳〜21歳またゴタついて長め。22歳シュラがα化→番に。23歳十二宮戦。うむ、あと半分!
似たような話の繰り返しでダレそうですが、完走してから修正します…。もう詰め込みたいシーンをとにかく詰め込んでいる(笑)
自己注射薬はエピペン(アナフィラキシー時に使うやつ)みたいなのを想定していますが片手で使えるかは…まぁ聖闘士ならどうにかなるだろうと。実物を見た事はあるものの、さすがに使った事は無いので想像の産物であります(・ゝ・)σ

話は変わって今度地元ではお馴染みの布屋で刺繍ネームタグのワークショップをやるため帰省できたら子のタグを作るついでに山羊蟹タグを作ろうかと計画中。しかし名前だとアレなんで誕生日のタグなら使えるかなとか考え中。「112624」とか「Jan12Jun24」とか。意味不明ですが(笑)自己満足よ…。
ShuraはまだしもDeathmaskのタグは作れん…古のジャンパーソンとか家族が星矢知ってるからバレる(゚∀゚`)
身長でもいいか。「186184」…いや…これは山羊蟹最上級者向けだな…(・ゝ・)誕生日並べるよりも萌えが感じられない(笑)誕生日か身長どっち買うか考えたら誕生日を買いたい(゚∀゚`)
星座記号があると良いけどどうかなぁ。作りに行けますように。

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2024
01,20
 デスマスクが目覚めた時、辺りは暗かった。開けられた窓から差し込む月明かりで今いる場所がシュラの部屋であることはわかった。ピークは終わったのか?体の疼きは落ち着いていた。直ぐに自室へ戻らないと…と思いはするものの、この布団があまりに心地良くて体が動きそうもない。風に揺れるカーテンをしばらく眺めてからぼんやり思い起こす。自分は発情期が来て、いつも通り薬を飲んでも晴れない疼きを癒していた。やはり肌に触れるだけでは満足できず、体の中まで。ピークの時は処理に夢中で何も考えられない事が多い。いや、その瞬間は何か考えているのかもしれないがほとんど覚えていない。でも今回、部屋を出たと思う。部屋を出て…シュラの所まで行こうとした…。シュラはαではない。何も匂わないし誘惑もされていない。自分の酷い姿なんて見せたくないに決まっている。ではなぜそこへ向かおうとしてしまったのか。
「……最悪……」
デスマスクは呟くと体を横にして丸くなった。今回の衝動はおそらくΩとしての体が完成した証。受胎を望むΩの本能が、αがいないと解っていながらもそれに代わる存在に襲い掛かろうとした…。つまり、βのシュラに妊娠をせがもうとしたという事。
「……くっそ!……」
掛けられていたタオルケットを頭からすっぽりかぶって潜り込んだ。散々シュラに迫っていたような光景が夢の断片のように残っている。夢かもしれない。いつもの自分の妄想であってほしい。でも自分が今いる場所はシュラの部屋で、体はさっぱり綺麗で、首輪以外何も身に付けていない…それは間違いなく部屋から出て何かやらかした事を指す。

 βとΩが結婚しようと思えば可能だが、番にはなれない。αに襲い襲われ奪われるかもしれない不安を一生抱え続ける。その上、女Ωであれば問題無いが男Ωとβでは妊娠に至らない。それに関しては研究もされており答えが出ている。妊娠を望む男Ωは完璧を越えるαの肉体に頼るしかないのだ。
「妊娠したいとか微塵も思ってねぇのにっ…」
体は意に反して渇望する。βでは妊娠できないとわかっているはずなのに、抱かれたくて注いでほしくて抑えきれなかった本能が恐ろしい。Ωにとって安全な相手であるはずだからそばにいられたが、逆にΩの醜い本能によってそれが崩れようとしている…

 そう考えていた時、カタ、と部屋の扉が開く音がした。デスマスクはタオルケットの中で息を潜める。
「起きたのか?」
シュラの声が聞こえたが返さなかった。足音がベッド脇まで近付いて、スス…とかぶっていたタオルケットがずり下げられていく。
「……」
まだ顔を合わせる気になれなくて眠ったふりを続けた。デスマスクの頭が出たところでシュラは手を止め、ギシっとベッドに乗り上げて顔を覗き込んでいるようだった。
「……っ」
そっと頬に触れられ体が震えてしまう。シュラの手はそのままデスマスクの前髪を撫でて、肩に触れた。一体、どんな顔をして触れているのだろうか…。気になっても瞼を上げる勇気が出なかった。肩に触れていた手がスルスルと腕を辿りデスマスクの手を握る。そのまま持ち上げられて、ふに、と指先が…多分シュラの唇に触れた。じんわり、指先から感じ慣れたシュラのコスモが沁み込んでくる。あぁ、そう言えば体中にこいつのコスモが纏わり付いている。目覚めた時の心地良さはコレのせいかもしれない。こんなにも、途切れない程のコスモを送り続けていたのか…。あんな気持ち悪い事をした…かもしれないというのに…
「……デスマスク」
再び声を掛けられたが、返らぬ声に溜息が聞こえた。
「……お前のΩを受け入れてやれず、薬を使ったばかりに…いつになれば目覚めるのだ…」
「……」
「そう拗ねるな、俺ではまだお前の相手はしてやれないんだ…」
……まだ、って何だ。
「デスマスク」
「……」
「俺は諦めたり離れたりはしない、抱く事はできないが…何度でもお前の発情期に付き合ってやる。これからも俺を頼ればいい」
握る手に力がこもる。
「…他の奴らは頼るな、俺だけだ…」
シュラから流れ込んでくるコスモがデスマスクに絡んで、甘く縛り付けるよう。
「逃げるなよ、離れるなよ…αはΩを受け入れてくれるかもしれないが、それがお前にとって幸せとは限らない。少しでも抵抗を感じる間は自分の直感を信じろ」
…αは良くない、と言っているようだ。シュラ自身がβだからだろうか。デスマスクがΩとしてαを避けているからだろうか。いざという時にαとやり合える力を探ってると言っていたが…以前もαに対して嫉妬じみたものを滲ませていた。
…嫉妬なのだろうか。シュラがαに?…いや、嫉妬と言うより…執着。デスマスクに対する、まるでαがΩに示すような…。
シュラはこうして時々βらしからぬ雰囲気を纏う事がある。αに変異するのではないか?と本人に言いはするが、冗談ではなく自分の直感は当たることが多いのだ。
やはりシュラはαになりかけているのではないか…?
指先が再び唇に触れた。
今、こいつはどんな顔をして見ているのだろう…?
指先が唇を割って、鋭い…歯に、触れ…。
どんな目をしてどんな顔でどんな感情を持って今、俺に触れているのか知りたい…!!
抱いていた気まずさよりもシュラに対する期待が高まり弾けて、デスマスクは勢いよく寝返りをうって目を開けた。

 「ぉ……っと……起きたか……」
目の前のシュラは少し驚いた顔をして、デスマスクの手を胸元で握っている。平凡な、少し間の抜けたような、いつものβらしいシュラにしか見えない。ギラついた感情もデスマスクに対する執着も見えない。
「……目覚めただけでも良かった……強過ぎる薬の副作用は恐ろしいな…常用できないわけだ」
そう言って心底安堵した表情を見せる。
「記憶はあるか?今回あまりにも苦しそうだったから緊急抑制剤を使ったんだ。だが、そのせいでお前にはもっと苦痛を与えてしまったと思う…」
…変わらない。いつものシュラだ。デスマスクに対しての献身は凄まじいが、決して欲深い場所へは踏み込もうとしてこない、よく知っているβのシュラ…。
「部屋を飛び出して来た時は焦ったが、でも以前のように自傷行為に走らなくて良かったとも思う…。お前なりに俺を頼ろうとしたのだろう?それで良かった」
……頼る…。間違いではないがその真意を知ったらどう思う?言ってしまおうか…。
「これはまた医者と相談だな。折角、お前…嫌な事も頑張っていたのにな…。これ以上の解決策があるのかわからないが…」
…バレたのか?お前によく似た棒を中まで突っ込んでた事…。
「…あぁ…すまない…。今、お前が何を思っているのか察しがつかず…。いない方がいいか?」
一言も喋らないデスマスクに気を遣ったのか、シュラは握っていた手を離して立ち上がった。それを目線で追う。
「部屋に戻してやりたいが、中を見ていない。お前が荒らしていればそのままだ。休むだけならここにいていい。俺は居間にいるから必要があれば呼んでくれ」
そう言って部屋を去り、静かに扉が閉められた。窓から吹き込む穏やかな風がカーテンを緩やかに煽る。
…何を、期待してしまったのだろう…。発情は落ち着いているのに、この期に及んでまだ…シュラが…αのように自分を欲しがってくれるんじゃないかって…。
虚しさに震えたデスマスクは再びタオルケットを頭からすっぽりかぶり、朝を迎えてからこっそり自室へと戻って行った。

 今回デスマスクは発情期のピークを終えてもシュラの前には現れなかった。ずっと部屋に閉じこもり、そこにあるものを食べて過ごす。シュラは聖域へ日帰りする際は部屋の外からデスマスクに声を掛けて出て行った。居間に用意しておいた昼食やスナックは食べられていたので、シュラに会うことを避けているだけのようだった。デスマスクのショックが大きいのはわかるが、いつまでも避けられ続けるわけにはいかない。これまでのように解決していかないと守るべき時に守れなくなってしまう。また部屋の外から話しかけようかと考えたが、いつも用意した食事は食べているため手紙を添えてみる事にした。少し意外な角度から攻める方がデスマスクの心が動くかもしれない。便箋なんかはもちろん持っていないので、スケジュール帳の白紙を斬って一度話をしたい旨を簡潔に書いた。

 聖域での日帰り任務を終え隠れ家へ戻ると、机の上に置いた手紙がそのまま残されていた。食事は済ませたようで綺麗に洗い物まで終わっている。手に取ってもらえなかったか…と二つ折りにした紙を広げて自分が書いたことを確認すると、余白にメッセージが書き加えられている。
“字が下手すぎて読めない”
間もなく、階段の方からデスマスクが降りてくる足音がタン、タン、と聞こえてきた。僅か数日間避けられていただけだというのに、もう何ヶ月ぶりかに姿が見れるというくらい気持ちが急に高まって、シュラはデスマスクが嫌いなニヤけ顔全開で彼を迎えた。

 散々打ちのめされた発情期を終え聖域に戻った2人は都合を付けて医師の元へ向かった。デスマスクはシュラが同行する事を渋ったが、確認しておきたい事があると譲らなかった。別々で行けば良いのに…と思うがシュラが引かないとどうもデスマスクは折れてしまう。やはり、潜在的にこの男には敵わないとどこか諦めが湧いてきてしまうのだ。
デスマスクは医師に薬が全く効かない事と緊急抑制剤を使用するに至った話をした。どうせ話したところで大した解決策なんて無いだろうと思っていたが、血液検査の結果を見てあっさりと新しい薬の処方が決まった。体がΩとして成熟しないと使えない薬だと言う。人によってはこれでガラリと発情期が楽になる場合もあるらしい。自分がそれに当てはまるとは思えないが、せめて理性が残るくらいには効いてほしいと願った。そして今回何故か同行して来たシュラはデスマスクの隣でとんでもない話を始めた。
「βが肉体的、遺伝子的に男性Ωを妊娠させることは無いというのが通説ですが、100%と言い切れるのでしょうか」
「あくまで研究上はそう言われていますね」
「断言は、できないと」
「どうしても、この世にはイレギュラーというものが存在しますので」
何を話し始めるんだ…と呆気に取られるデスマスクをよそに、一息ついてからシュラは続けた。
「今回の事を受けて、βが避妊薬を服用する事は可能でしょうか」
「男性向け経口避妊薬はα用のものしかありません。βの服用は機能破壊の可能性が強く処方が禁止されています」
「男としての機能停止を覚悟しても?」
「禁止ですからね、私どもにはどうにも」
わかりました、と医師に伝え今回の診察を終えた。

 聖域経由のため支払いは無いがデスマスクの新しい薬の処方を待って2人で受付の椅子に座っていた。どちらも名前は使っておらず、その日の受付番号で呼ばれるのを待つ。診察室を出てから2人に会話は無かったが、遂にデスマスクがシュラに話し掛けた。
「…お前さ、そこまでする必要無いぞ」
「何がだ」
「男辞める気だっただろ」
「ちょっと気になったから聞いてみたんだ」
それで医師から薬出せますって言われたらどうしてたんだよ、なら出してくださいとか言う勢いだっただろ。
「ふん、お前ごときにヤられたって妊娠なんかしねぇよ。βのくせに何真剣に想像しちゃってんだよ。スケベか」
「いくらβでも100%ではないと言われただろ。俺にその気が無くても寝てる間にお前から仕掛けられては防ぎようが無い。避妊具を着けていても外されたら意味がないしな。最初からヤれなければお前もどうしようもないだろ」
「…だからって、お前がそこまでする必要無ぇ…デきちまったら俺のせいだろ…」
「だから、そうならないようにしたいって話だ」
「…お前おかしいぞ…こっちは俺のためにそこまでしようとすんの怖ぇって話だよ…」
「……」
「そんなの、度を超えている…俺は好きじゃない…し、嫌だ…」
声を落として告げるデスマスクの姿をシュラはチラリと見た。
「お、お前が一生誰も抱けなくなるなんて勝手にしろだけどよ!それが俺のせいってのは嫌に決まってんだろ!重いんだよ!」
「……」
「せっ、責任取れねぇよ…βと、Ωだし…」
結ばれない相手のためにそこまでさせるなんて…いくらデスマスクを想っているとはいえ。
「わかった」
とシュラは体ごとデスマスクの方に向けて軽く笑った。
「俺が寝ている時だけ自室に鍵を掛ける。万一お前が攻め込んで来ても少しくらい時間稼ぎになるだろう。必要があれば緊急抑制剤も使うぞ。苦しいのは我慢してくれ」
あぁ、抑制剤嫌だとか喚いたから使わなくてもいい道を模索したのか…。でもわざわざ一緒にいる時に避妊薬の話をしなくても良いだろう。何で、そんな変なアピールしてくるんだよ…。
「結局β用の薬は無いのだから今取れる対策はそれくらいしかない。あとは新しい薬の効き目に賭けるだけだな」
そこまで話した時にデスマスクの番号が呼ばれた。薬を半年分受け取って、シュラが「食べてから帰るか」と呟いたので特に返事をするでもなく後を付いていった。

「何食うの」
「何が食べたいんだ」
毎回、絶対にこう返されるとわかっていても繰り返すのが2人のお決まりである。デスマスクは考える素振りをしてから、ずっと気になっていたことを口にした。
「お前ってさ、もしαに変異したらそれでも避妊薬使うとか考えてんの?」
「αになったらお前の面倒は見れない。近付く事も無くなるが…お前なんかを襲う可能性があるのなら薬を使う事も考えるな」
「必要無いんじゃねぇ?…αとΩなら…」
「αとΩだからこそだろ。αを警戒してるお前が言うのか?お前それ俺以外のαにも同じこと言えるのか?」
「……」
ほんと、自分でも何を言ってるのだろう…とデスマスクは恥ずかしくなった。数年前までαはΩを襲うからって嫌悪感丸出しにしてシュラにすら噛み付いていたというのに。あぁ嫌だ、わざとこういう事引き出させるために避妊薬の話仕込んできたとしか思えない。シュラのくせに何考えてんだよ。
「おい車が来てるぞ、もっと寄れ」
不意に腕を掴まれてシュラに引き寄せられる。αだったらこんなにも近付けない。βだから結ばれない。でもシュラは本気の相手じゃないから関係ない。勝手に妄想に使っているだけの…
「……」
頭で考えても自分の中に渦巻く行き場のない気持ちを思い知らされ、胸が締め付けられる。
「お前…にしか、言わねぇよ…」
本当に小さな、消え入りそうな声で呟いて、シュラの腕をぎゅっと掴み返した。
「ファストフードでもいいか」
シュラは視線を道の先にある店の看板に向けたまま、デスマスクが掴んでいた手を優しく解いて手を繋いだ。
「…何でもいい、もう暑いから適当に入ろうぜ」
何でもいい…の言葉と同時にデスマスクは言い訳で固めた自分の殻を砕き、手汗が滑るのも気にせず繋がれた手に指を絡めていった。シュラの指に挟まれる軽い圧力が気持ち良くて自然と体もシュラに寄せてしまう。そのまま店までの短い道を並んで歩いて行った。

ーつづくー


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2024
01,16
星祭り(ネップリ)兼シュラ誕絵。
重いので縮小。まだ先ですが完成したらシュラ誕投稿にまとめて入れておきます(・ゝ・)



寒い日はどこへ行くでもなく2人でぬくぬくと今後の計画立てて、いちゃいちゃして、ダラダラ過ごす。過酷な生活をしていた2人にとってはバカまっしぐらな復活後。顔もゆるゆる。
シュラはハネムーンはイタリアとスペインで良いじゃないかと思うけど、デスマスクは南国リゾート地に行きたい。ならば全部行けばいいか、とか言い出すくらいにはバカになっている。

(゚∀゚`)「え?全部行っちゃう?」
(・ゝ・)「全部行っちゃう」

 \すきすきすき/
(・ゝ・((゚∀゚`)))「んも〜!適当〜!」

全部サガのせい(・ゝ・)(゚∀゚)
俺たち悪いこといっぱいしたけどその分頑張ったし?(・ゝ・)(゚∀゚)
勝手に復活させたの女神だし(・ゝ・)(゚∀゚)

くらいの罪悪感ゼロ開き直り山羊蟹にはとことん余生を謳歌していただきたい(笑)

ーーー

何か紅白とか色々書こうと思っていたけど年始の体調不良で吹き飛んだな…。またぼちぼち。
元気が出ない時にニコニコ動画にある影山ヒロノブさんの「ソルジャードリーム」ブラジル公演の映像見るとまぁ9割くらいの率で笑えます(笑)非公式だろうからあんま言うのアレだけど。
あと歌はドラゴンボールですが、影山ヒロノブさんのスペイン公演映像も笑える。観客にシュラとエルシド混ざってるとか想像するともっと笑える。
あくまで私の感性によるものですが、何か元気が欲しい時に(゚∀゚)ノ


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2024
01,14
センター終わった今出すか?という感じですが、星矢って意外と若いファン多いし山羊蟹ご贔屓さんにもみえるので1枚!



自分は大昔、推薦組だったんだけどセンター試験受ける条件があったので受けに行きましたとも。雪だったな…。高校受験の時も雪だった(笑)うちの地元3月でもたまに降ってくれるので(゚∀゚`)
あと少し頑張って春を迎えよう!(・ゝ・)人(゚∀゚)

このお守りを描くにあたり、山羊蟹宮司パロとかいう意味不明なものが生まれ落ちる…



どういう展開を見せるのか不明(笑)
お宮で水子供養してるのは珍しいな…辺りのシュラの疑問から始まってく感じ。
↑はお互い他人から始まる設定だけど、やはりここは幼馴染同士で仲良かったけど、ある時から疎遠になってしまうパターンの方がいいだろうか。→色々ラブコメあって復縁どころかもっと仲良し(恋愛成就)になる。そこから磨羯宮と巨蟹宮の縁結び守りがバカ売れする。

多分これは神主衣装萌え漫画みたいなものにしかならない気がする(笑)シュラがデスマスクの神主衣装を剥いていくのが一番のクライマックス…。あとシュラが神主衣装脱ぐと鍛え上げられた良い体が登場するのもクライマックス…。内容は宮司じゃなくてもいい話になりそうなので(笑)まぁパロってそういうものですかね…。

拍手のアイコンを変えてみましたが、ちょっと意味不明かもしれないのでどこかに「拍手」ってまた入れておこうと思います(笑)
明日から作業再開するぞぉ〜(∩゚∀゚)

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2024
01,11
なんと…前回の記事以降またも体調を崩し、インフルコロナ陰性でただの風邪による発熱が数日治らず(゚∀゚`)でもやっとほぼ回復。36.7から38.5まで跳ね上がったりアップダウン激しくて体温計壊れてるのではと思っていた…。

何を言いに来たのかといえば、明日のシュラ誕は何の提供もできません(・ゞ・)…

しかし、折角だしなぁ!!!>(゚Д゚)

という事で、昨年のシュラ誕(要するに1年前)にネタ出しして描いてない話を↓に貼り付けておきます。漫画にする前提の走り書きなので状況とか誰が喋ってるか全くわからないやつです。脳内妄想フル回転で補正をお願いします。漫画にできるかは不明…。ちょうど体調不良ネタだったので。
回復したら何かチマ漫画を描く気ではいますが、星祭りの準備もあるので山羊座期間終了後になるかも。

あ、急に思い立ってパラ銀west3の委託申し込みました。チラシも何も付けないのでほんとただの委託ですが西寄りの方はよろしければどうぞ。

では皆さまはハッピーなシュラ誕をお楽しみくださいませ!
私も寝ながら脳内山羊蟹劇場を満喫します(・ゝ・(゚∀゚)b
最近はデスマスクが積極的なのでシュラを独占するために後先考えずどこかへ連れ出す感じで。

(´・ゝ・)「お前の誕生日じゃないんだぞ。なぜ俺が旅費を出すんだ」
(゚∀゚`;)「そこはじっくり後払いするっぴ…」
(´・ゝ・)「それ"じっくり"してやるのも俺の方だろうが」
そぅら(´・ゝ・)σ≡σ(;´Д` )ぴっぴぃ…
「自分ばかり得して悦くなってズルけしからん」

何かこういう時ってスマホとかの画面も短時間しか見れないですよね。気持ち悪くなる(゚∀゚`)
よってこれも一度に書いているのではなく分割して書いております…風邪にはお気をつけて…

ーーー

「恋人同士じゃないんだけど完全に恋人同士も同然な山羊蟹」

1月12日、シュラの誕生日
珍しい事が起きた

「調子が悪いぃ〜?」
「あぁ…」
「確かに声ガッサガサだけど」
「熱がある感じはしないが喉が痛くて怠いから寝かせてくれ」
「……」

健康の擬人化かってくらい健康なシュラが体調を壊した

「……なぁ、何か欲しいもんとかある?」
「……」
「……もう寝てやがる……」

「……」

双魚宮
「シュラが体調不良?珍しいな、10年ぶり…いや20年ぶりくらいか?」
「それ俺らまだ出会ってねぇし」
「昔、サガが問題起こした後に過労でぶっ倒れたくらいだよな」
「あぁアレね」
「お前また毒入りのクソまずい薬作ってやれよ」
「でも今回は大人しく寝てるんだろ?」前は寝なかったから毒で寝させただけで
「いいじゃん、君が癒してやれば」
「俺が?」
「君だってできるだろ?コスモで」シュラはそういうの苦手だけど

コスモ…

磨羯宮
ドンドンドンドン!
「おーいシュラァ!」
「おいミロ!静かにしろ!」
「あ、デスマスク、シュラ出て来ないんだけどどこにいるかわかるか?」
「今日は調子悪くて寝てんだ、大声出すな!」
「え?シュラ調子悪いのか?大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ、大したことねぇ」
「なぜお前にわかるのだ」
「はぁ?俺は朝会ってっから…」
「シュラが体調崩すなんてないじゃないか、本当に大丈夫なのか?」
「大丈夫だって、て言うかお前ら何の用だよ」
「何の用って、誕生日だからプレゼント持ってきたのだが」
「あー、そうだな、俺が渡しといてやる」
「はぁ?何でお前に?自分で渡すし!」
「だから今は寝てるからやめてくれ」
「それはわかったけど、何でお前が仕切ってんの?お前ってシュラの何なんだよ?」
「……」
「おいミロ、2人の付き合いが長いのはわかってるだろ」
「俺やカミュと数年の違いだろ?俺だってずっと聖域にいるし!」
「そういう事ではなくて…すまん、出直す」
「あ、あぁ…そいつ任せた…」
「……」

私室の扉カチャ…
「あ…悪い…起こしたか…」
「いや…お前が来るのわかって目が覚めた」
「何だそのセンサー」
「ふっ…寝てる間に魂取られたらたまらんからな」
「……あぁ、そいういうやつ……」
「?」
「今誰か来てたのか?」
「お前誕生日じゃん?ミロとか来てたんだけど」
「そうか…通さなかったのか」
「……」
「寝てるかと、思って…通した方が良かったのか…?」
「どっちでも、お前に任せる」
「へ?俺に?」
「まぁ今あいつの騒々しいコスモ当てられると余計に疲れるだろうな」
「だよなぁ〜」
「……」
「……なぁ」
「ん?」
「俺の、コスモは…大丈夫なのか」
「あぁ」
「そうか…」
「はぁ…」
「怠そうだな。起きてなくていいぞ、俺行くし、今日は磨羯宮に寄るなって知らせてくる」
「悪いな…」
「アフロん所行ったけど薬作ってくれないんだってよ」
「あれはもう2度と見たくない…」
「何か欲しいものあるか」
「いい、また少し寝る」
「うん…じゃあな」
「あぁ…」

夕方、磨羯宮
……また来てしまった……
って、別にシュラ相手に遠慮する事なんて無ぇか…
扉カチャ
「……」
まだ寝てるのか?
……俺が来たら起きるんじゃねぇのかよ
ゴホッゴホ!
あー…咳に変わってきてる?完全に風邪じゃん
ゴホッゴホッ…ゴホッ
こんな咳いても起きないもんなんだな
「……」

ーコスモで癒せば?ー

できない事はない、寧ろこいつより得意分野だ
手をかざそうとする

ーあれが女神を守護する黄金聖闘士のコスモ?ー
ー何て歪なコスモなんだー
ー気持ち悪くなるー
ー殺しすぎるとああなるんだなー

止めて、手を引こうとする
「いい、続けろ…」

ドキ!

「楽にしてくれるんだろ?」
「おま、起きて…って!違ぇよ!殺さねぇよ!!」
「わかってるって、そうじゃなくて」

喉を指差して
「ここ、楽にしてくれるんだろ?」
「……できるか、わからない……」
「俺はもうずっと、殺しにしか使ってねぇし…」
「できるだろ、黄金聖闘士だぞ」
「……お前とは違う」
「同じだ」
「……」
「殺すくらい、俺もしている」
「お前のと俺のは「いいからやれ」
「……」
シュラの喉元に手を置く
瞼を閉じるシュラ

真っ暗じゃない、紫を落とした宵闇
やがて星は流れる
(月は)死へ、そして誕生へ
その生涯を照らし出しているのは…
落ちた星は蟹座(母)に還る
何も怖れるものはない
光は再び母(ここ)から生まれるのだ
それはピレネーの山奥で、昔よく見た…

「……ラ」
「……シュラ」
「……」
「……気持ち悪く…ないか?」
「……全然」
「って、泣いてんの?!何で?!」
「いや、ちょっと感動して」
「え?何が?」
「なんでもない」
「はぁ?やっぱ悪化してんじゃねぇの…」
「喉のイガイガは楽になったぞ、声が戻っただろ?」
「そう……か」

デスマスクの手を取って起き上がるシュラ
「お前はいつも考えすぎだ、賢いのも困ったもんだな」
「……」
「考え過ぎて、昔の俺みたいにぶっ倒れるなよ」
「いやお前のアレは逆に何も考えてなくてオーバーワークになったんだろ」
「酷いこと言うな」

「……ありがとう、コスモ、使ってくれて」
「……まぁ、お前なら万一殺しちまってもどうにかなるかなって」
「そういうのは全く無かった」
「静かで、心地良い涼しさを感じる中、輝いていた」

デスマスクを引き寄せて抱き締める
「……輝いていた……ちゃんと、お前は……」

ーお前は黄金聖闘士なんだよー

「……また泣いてんのか?まったく病人は涙もろいな」
「お前なんか紙で指切っただけで泣くだろ」
「俺様ビンカンだから痛いと自動的に涙が出ちゃうんですー」

「俺は、お前のコスモ嫌じゃない」
「……」
「お前を感じると全身が沸き立つんだ、嬉しくて目も覚めてしまう」
「……さすが黄金半殺しの変人だな」
「こうして抱いているのが心地良い」
「……」
「なぁ」
「ん?」
「俺ってお前にとって何なの?」
「……」
「…救い、かな」
「女神じゃねぇの」
「″俺たちの”女神はもういない」
「聖域は?」
「お前がいるから聖域を守っている」
「……」
「足りないか?」
「……」

デスマスクにキス

「……っ……」

「……何で、いつもこういう事俺にできんの……」
「嫌ならハッキリ言ってくれ」
「……」

もう一度キス

頬や首にもキス

ーだったらお前だって、救いとか濁すなよ…ハッキリ言えよ…ー
ーその言葉が俺にとって救いになるかもしんねぇのに…ー

「なぁ、知ってるか?俺といる時のお前のコスモ、いつもより澄んでて綺麗なんだ」

「……へぇ……」
「はぁ…お前が疎まれる理由がわからない。こんなにも献身的で愛おしい存在なのに……」

俺が支えてやれば、きっとこいつは光を失わない…
きっと、俺さえ…間違えなければ…

「今年の誕生日はお前にしか会ってないな。……今日はもう、帰らないでここにいてくれ」
「……」
「お前を愛したい」

返事は無かったが、デスマスクのコスモはたちまち蕩けていった

翌日

ドンドンドンドン!
「シュラー!!まだ寝てるのかー!」

バァン!

「だから声デケェんだよ!うるっせぇ!」
「ぅおっ!デスマスクッ…またお前かよ!ここに住んでんのか?!」
「俺もいる」
「あ、シュラ!治ったんだな!」
「こいつのおかげでな」
「え?デスマスク?お前らなんでそんな仲良いの」
「お前たちだって仲良いだろ?」
「え?カミュと?あ、そっかー」
ー納得した?ー
ー納得した…ー
「てか、せっかくの誕生日ずっと寝てたのか?残念だったな〜」
「そうでもないぞ、しっかり休めたしこいつのおかげで結果的には充実した1日だった」
「えー?そこ詳しく話してくれよ」
「ん〜…。秘密、かな」

愛に従順で与えれば与えるほどデスマスクは可愛いく輝いた
そんなお前の良さを伝えるべきなのに…
誰にも触れさせたくなくて、輝きを隠してしまうのは…俺のせいか…

ー終わりー

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2024
01,06
 2人が18歳の夏。スケジュール帳を眺めていたシュラは、何となくデスマスクの誕生日前後の発情期に異変が起きている…と警戒していた。今日もまた予定日直前のデスマスクを連れて隠れ家へ来ている。デスマスクは元気そうに夕食を食べて部屋へ戻って行った。始まるのは明日か明後日くらいか…。今回も巨蟹宮の私室へ侵入する者がいるだろうか。今はデスマスクの力も安定しているから侵入できないだろうが、明日明後日には…。
「アフロディーテにでも、頼めれば良いが…」
棘のある事を言いはするが、彼は変わらず自分たちの味方でいてくれる。しかし、信用できると思う心と、もしもアフロディーテも侵入者の一人であったら…と思う心がぶつかり合って決断が下せなかった。

 翌日からデスマスクは全く下りて来なくなった。発情期の始まりを察してスケジュール帳に記録を残しシュラが眠りに就いた、その夜明け前――。居間の方で物が倒れたりする音に目が覚めた。
まさか、下りてきているのか…?!
慌てて居間へ向かい電気を点けると、台所にある椅子が倒れ脇でデスマスクが横たわっている。机に置いていた鍋や小物も床に落ちていた。
「おいっ…デスマスク!」
駆け寄ってみると保護首輪以外、何も身に付けていない。荒い息を繰り返して腰を震わせている。
「どうしたんだ?!」
シュラが問い掛けても言葉にならない唸り声を上げるばかり。それまで触れるのを躊躇っていたが、シュラは堪らずデスマスクを抱き上げて顔を覗き込んだ。乾き始めの液体や汚れで、少しぬめる。
「やめろぉっ…!!」
顔を左右に振って拒絶しながら、太腿を擦り合わせて腰を捩った。右手を床に伸ばして何かを探るので見てみると、近くにΩ用の器具が転がっている。
…こいつ、挿れるのは嫌だと…。
ぬらりと長い器具が体内用である事はシュラが見てもわかる。少し品の無い雑誌であればよく広告が載っていた。眉をしかめながら腕を伸ばしてぬめつく器具を手に取ると、すぐさまデスマスクに奪い取られる。そのままシュラの腕の中で横になって、震えながら後ろ手に挿入を試みているようで…。
「…おい…やめろっ…俺の前だぞっ…!」
こんな事を晒すのはデスマスクのプライドが許さないだろと咄嗟に腕を掴んで体から離せば、シュラを見上げてボロっと大粒の涙を流した。
「へ、部屋に戻ろうっ」
暴れるデスマスク抱いて立ち上がり、急いで階段を上って部屋の中へ放り込みバァン!と扉を閉めた。中の様子は見ないように努めた。心臓がバクバクする。少ししてから、泣くような呻き声が聞こえてきて胸が締め付けられた。
「……辛い……」
苦しい表情のままシュラはそっとドアノブから手を離し、居間へ戻ろうと階段を下り始めた、が――
「っ?!」
半分を下りた時、部屋の扉がバンバン叩かれ、シュラが振り返ると再び部屋から出てきたデスマスクが階段を転げ落ちてきた。
「ぅわっ!!」
デスマスクを抱き止めるも、勢いのまま二人は階段の下まで落ちていく。
「デス…大丈夫か…」
下敷きになったシュラはデスマスクに押し潰されながらも声を絞り出した。肩を押して上体を起こそうとすると、腕を回されデスマスクに抱き締められてしまう。
……これは、よくない……
シュラの上で雑に腰を揺すっている。シュラは抱き締められながらも勢いをつけて起き上がり、デスマスクを抱えたまま座った。
「……デス、すまない…俺はαではない…」
言葉は届いているのだろうか、より強くしがみ付かれ間もなくデスマスクの腰が震えた。
「……デス……」
シュラは泣いているデスマスクの背中に腕を回し、乱れた髪を撫でてやる。シュラを抱き締めていた右手が離れ、デスマスクの手が二人の間に滑り込んできた。
「……でも、持っている……」
低い声で呟いたデスマスクはシュラの股を探っている。
「……できない、だめだ……」
「……挿れるだけで、いいっ……」
震えて、今にも溢れそうな涙が瞳に溜まっていくのを間近で見つめた。
「好きになった奴のために、我慢するんだ」
「お前が好きっ!!!」
再びぼろぼろと涙が零れ落ちていく。
「デス…「お前でいい!!」
「お前でいいから!!もう誰でもいい!!」
「それは、良くないんだっ…!」
遂にシュラのハーフパンツを乱暴に引き下げようとする腕を掴み、捻りながらゆっくりデスマスクを組み敷いた。
「いってぇっ!」
左手も掴み、デスマスクの上に座って動きを封じる。脚だけは元気で背中をガンガン蹴られた。
…どうする、どうすればいい?!
部屋へ戻してもまた出てくるだろう。鍵は内側からしか掛けられない。いっそ自分が家の外へ出てしまえばデスマスクを閉じ込める事は可能か…?!それともっ…器具を使って、こいつに擬似体験をさせるようにでもすれば、もしかしたら…。
そこまで考えて、シュラはふと緊急用の自己注射薬を持っている事を思い出した。
今の状況は…おそらく他人に襲いかかっているという事だから、緊急だよな…?!
注射薬のある自室まで抱き上げて連れて行こう、そう決めて視線を落とした時デスマスクが泣きながら声を震わせて「しゅら…」と呼んだ。
…一応、認識しているのか…?
「いつもシてくれんのに、ひでぇよぉっ…」
「……」
「おれ…オメガになったのに、ぜんぜんデきねぇからぁ?」
…いや、やはり意識は曖昧なのだろう…。
「しゅらぁ、頼むから…つづき、はやくぅっ」
聞いた事もない甘えた声、庇護欲を掻き立てられる姿。
「がまんできねぇよぉっ!」
「楽に、してやるからもう少しっ!」
シュラは唇を噛んでデスマスクを自室まで運んだ。ベッドに下ろして鞄を漁り注射薬を手に取る。これがどういう効果を発揮するのか解らない。効かない可能性もある。でも先ずはこれに縋るしかない!
「な、なんだよ…それっ…!」
ベッドから転がり下りてシュラの隣まで這ってきたデスマスクが注射薬を奪い取ろうとした。
「抑制剤だ、緊急用のっ!」
シュラが薬を持つ腕を天に伸ばせばデスマスクも腕を伸ばして取ろうとする。
「そんなんっ…使うのか?!おまえ…」
「…きっと、楽になると思う、邪魔しないでくれっ!」
軽く組み合ってバランスを崩したデスマスクが床に手を付いた瞬間、シュラは左腕でデスマスクを抱いて背中から覆い被さった。注射薬を持つ右手の指で器用にキャップを外し、デスマスクの右太腿に振り下ろす。
「おれっ…!そんなに、ひでぇ…?」
顔は見えないが、涙ながらに訴える声が酷く切なく響いて腕を止めてしまった。
「おまえは、こんなおれ、いやだから、薬つかう…」
「……」
「みっともなくて、けものみてぇだから、もどそうとする…?」
シュラは目を閉じて一息吐いてから針をデスマスクに突き刺した。
「ふ…ぅっ…」
痛みは感じないのか投薬中もデスマスクはシュラが抱く腕に両手を添えながら、発情期の熱に震え静かに泣くだけだった。

「…終わった、大丈夫か?」
注射を終えて力が抜けてきたデスマスクを仰向けにし、膝の上に抱き直して顔を見る。ぼんやりした目で「ひどい、おまえきらい…」と小さく呟いている。薬の影響かデスマスクの体がドクンドクンと強く脈打っているのが伝わってきた。
「αなら、こんなこと、しねぇのに…」
「…嫌なことしたな…暴れず、我慢してくれたんだな」
「おまえが、こんなおれ、いやっていうからぁっ…!」
また大粒の涙をぼろぼろ溢して泣き出してしまった。
「こんなずっと近くにいるのに、なんで抱いてくんねぇのぉおっ!べーたでもできるだろぉ!」
「…これが、俺の役割だからな。お前のフェロモンが効かないからそばにいられる」
「抱いてほしかったぁ!ぐちゃぐちゃになりたかったぁっ!!」
「駄目だ!!それは許さない!!」
「っ……」
デスマスクの言葉に荒らされた巨蟹宮の私室が思い出され声を荒げてしまい、慌てて息を整えた。
「いや……それは、俺がする事ではない…」
「してた!今までずっとしてただろぉっ!」
…一体どんな幻覚を見ていたんだ…シュラをαと間違えているでもないデスマスクの訴えに心の奥が疼く。
「おれ、やっとオメガになって、おまえとつがっ…っ!」
デスマスクが突然口元に手を当てた。泣き過ぎて…と思ったのも束の間、普段から血色の悪い顔色が黄緑色に変わっていく。
「っおい…デス…?」
「っ…ぁ…っ!」
少し体を揺すった途端にデスマスクは顔を背けて嘔吐した。
「お、い…大丈夫か?!」
慌てて体を支えながらうつ伏せに戻し背中をさする。昨日から何も食べていないからか出るものはほとんど無かったが、逆にそれが辛いようで首元を手で抑えていた。
これは…副作用か…?
しばらく嘔吐を繰り返してから、息を荒くして「いてぇ…いてぇっ…」と繰り返す。頭に手を持っていこうとする動きから頭痛がきているのかと思った。
「ば、ばくばくするっ…しんぞ…ぁ…しぬ、かもぉっ…!」
「お、落ち着け、大丈夫だ!」
そう言ったところでシュラも突然の急変に落ち着けなかった。ベッドの上にあるタオルケットで汚れたデスマスクの口元や手をぬぐい、ぎゅっと抱き締めた。意味は無かったが体が自然とそう動いた。抱き締めて、不安に陥っているデスマスクのナカに直接届けるつもりで「大丈夫だ」とコスモで語りかけて…
――そう、コスモ――
やがてシュラは自らのコスモを必死に燃やしてデスマスクの全身を包み込んだ。


――真夜中、眠ったままの誰かを抱いて森の奥へとゆっくり歩いていく。冷え切って澄んだ空気が頬に痛い。チラついていた雪の粒が大きくなっていく。二人はどこへ行くのだろう…その先は…闇と夜空が重なって…ほら、境目が…わからなくなっていく…――


 どれくらいそうしていたのだろうか。いつのまにか夜が明けて、光がカーテン越しに漏れている。腕の中のデスマスクは静かに眠っていた。
「……」
部屋の状態も酷いが先ずは自分たちをどうにかしたい…。苦手なコスモでの治癒を試みていたシュラの体も思うように力が入らず怠かったが、どうにかデスマスクを抱き上げてシャワー室へ向かった。居間のソファーにデスマスクを一度横たえ、様々な液体で濡れ汚れた自身の服をその場で脱ぎ捨てた。
デスマスクの首をすっぽり守る布製の保護首輪に手をかける。ゆっくりと、首輪の中に指を差し込むと硬い物に触れた。
…普段からデスマスクはこの下に金の首輪も着けているはずだ…。
それを確信して布製の首輪を外すと、デスマスクを守る黄金の首輪が輝いてシュラは安堵した。ここにαはいないのだから守る必要が無いと言えばそうなのだが。
それからやっとシャワー室でデスマスクの汚れた体を洗い流していったが、睡眠薬も含まれているのかというほど身じろぐことすら無かった。

白い体。髪も体毛も白く、Ωである影響かシュラの手のひらに収まってしまう攻めの象徴は退化し、か弱く幼いまま。胸や腹の筋肉は受けに相応しい柔らかさと形を持っている。確かに男であるはずなのに…男Ωの神秘さに見惚れてしまう。
デスマスクはきっと男Ωの中で最も魅力的に違いない…。
そんな事を考えながら、シュラはデスマスクの体に何度も優しく触れて洗い流した。女αにも両性的な身体特徴が出るそうだが、想像する気もなければ全く興味が湧かなかった。

ーつづくー

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2024
01,06

«起床»

星祭り9を申し込みました(゚∀゚)b
特に新作は無いと思います…。エルマニ漫画とかオメガバ話がどこまで進んでるかなという所。
当初、オメガバ話が2023年内に書けるだろうとか思っていて修正1ヶ月あれば気まぐれ小説本くらい作れるか?とか考えていたものの…全く完成しなかった(笑)自分のダラダラ文字量を舐めていた(゚∀゚`)現時点でおおよそ話の半分くらいだと思います。どこで終わらせるかによりますが、冥界編までは入れない予定。番になって十二宮戦前までか、戦後までか。どうするかなぁ。

一応、シュラ誕はチマ漫画を少し描く予定でいます(・ゝ・)
「シュラがデスマスクの髪を結う」という謎のネタが出ましたが、誕生日関係無いしイマイチ話が盛り上がらない…というか、そこそこ長い話にしないと意味不明のままだなと保留。結論は「デスマスクはそのままで可愛い」が言いたいだけの話なのに(笑)練り直して使えそうならどこかでまた。

ーーー

新年からの震災で米と塩の配布で有名なあかつき印刷さんとスズトウシャドウ印刷さんも大変な状況ですね。どちらも自分が同人始めた頃には既にあった印刷所。持ち堪えていただきたい。

能登半島を一周した事があるのですが、見覚えのある場所がことごとく崩壊…いつかまた落ち着いた頃に訪ねる事ができたらと思います。羽咋(UFOのまち)に行ける日を待つ!(゚∀゚)ノ

家族が勤める会社へも応援要請が来て既に第3軍まで石川へ。ホワイトカラー、ブルーカラー関係無く県外から復旧支援で能登入りしてる人はかなり多いはず。うちも順番回って行く事になりますが、食事や宿泊環境は良くないと思う。まだ大きい余震も続く中、みな無事に復旧作業を終える事ができますように(´・ゝ・人(゚∀゚`)

今年もまたよろしくお願いいたします!

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2023
12,31
もはや1年が秒で過ぎる感覚(・ゝ・)
シュラ誕からあっという間でしたが今年もお付き合いいただきありがとうございました!(・ゝ・(゚∀゚)ノ
今年はずーっと山羊蟹を描いていた気がします。12月も予定崩れたおかげで落書きではあれど描いたなぁ。他のキャラもっといるのになぁ…。

Xの方には真面目な山羊ハーレム絵を上げておきます(゚∀゚)b多分、次回ネップリに出します。シュラ誕は4コマが描けなければ併用って事で…(・ゞ・)
正月は休憩するので正月っぽいのは描かないと思いますが(描いても三が日以降)また来年もよろしければ山羊蟹を満喫していきましょう!

年越し関係無いですけども↓







全然1枚に収まらなかった(゚∀゚`)
リアルに考えると星矢始まった頃って少なくとも日本ではトランクスもボクサーパンツも一般的ではなかった記憶。うちの祖父なんて平成でもフンドシだった(笑)海外は日本より早いはずだけど聖闘士はやっぱブリーフ系が主流なんでしょうかね。

ーーー
以下、最後に全然関係ない話。

紅白のヨシキさん出場記事に使われてるアー写が本人筆頭にほぼ癖強くて噴くわい(゚Д゚)でも薔薇とかじゃないだけ良かった(笑)ちゃんと全員、顔写真で良かった…。
紅白に上城さん出していいのかわからんけど、出てしまうのなら是非滑り倒していただきたい。喋るなら絶対にボンジュール!くらい言ってほしい。ていうか歌うのか?歌ってしまうのか?あの歌声をお茶の間に響かせてしまうのか?ラレーヌ時代から訓練された人は逆に「下手じゃないと物足りない!」レベルに脳がやられてしまっていますが、ヴェルサイユから歌唱力を上げたとは言え一般にはやはりくどいと思うがよろしいのだろうか。

昔「蟹座だから聖闘士星矢はトラウマ」的な事を言っていましたが、デスマスク以上に個性が強いと断言できる。人生で2回もメジャーまで行ってから自分以外のバンドメンバー全員一斉脱退とかやらかす人、なかなかおらんと思う(笑)しかも憎めないから皆、結局戻ってきてくれるし(笑)プライベートヤバくても作曲センスがめちゃあって良い音源出すからファンは離れないし珍しく男性支持も厚い(笑)リアルタイムで観れる自信は全く無いですが、愛すべき上城さんのためだけに録画しておこうと思います(゚∀゚)b

悪役でもアフロディーテだったら何の文句も言わなかったと思うね…本人「薔薇の末裔」だし(笑)1999年3月26日渋谷で「ロマンス革命」だし(笑)もう、何もかも勝てる気がしない(笑)

真面目な話、ヒースさんもXではないけどリンクスのライブで観たことあるので残念でならないですね。残る者たちで末長く音楽を楽しんでいけたらと思います。

では、良いお年をお迎えくださいませ!
(・ゝ・)(∩゚∀゚)ξ゚、ゝ゚・ξ(・∀・)づ

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2023
12,25
「誰おま」と言っておけば何描いても許されるわけではないぞ!と咎められるかもしれないと思う程度には、原作デスマスクから乖離している自覚はあります…(゚∀゚`)それはもう10年前から…
仕方ない。可愛く見えてしまうのだから(∩゚∀゚)



字が多い。
シュラが我慢する程デスマスクのアピールが激しくなるので、それを楽しみに頑張って我慢するシュラ。
良きクリスマスの夜を!ヽ(・ゝ・(゚∀゚`)ノ

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2023
12,24
関係ない話ですがドッグシグナル(アニメ)の黒髪の主役の声がグリーンリバーライト氏っぽいなと思いながら聞いていたけど全然違う人だった(笑)それを知ると確かに違う…。自分の世代だとああいうクール系キャラの声は大抵緑川さんだったという刷り込み。いや、鬼宿はクールではないか…。

オメガバース話、いよいよ背景がとっ散らかってきたと思って年表やら前世で何があったのかを書き出しましたが、余計に風呂敷が広がるばかりであった…(゚∀゚`)でも折角だからとダラダラ書いてます。最後にまとめる時かなり修正しそう。

中高生時代に考えていた一次創作も話が膨大になり過ぎて挫折したのを思い出します(笑)とある1人のサブキャラに12人の護衛キャラがいる時点で挫折要素しかなかった…十二神将が好きで(メガテン経由)そうなってしまった。金子さんの絵、天部像まんまですがほんとカッコイイ(・ゝ・)

思えば十二神将ってアジア製黄金聖闘士ですね。薬師如来がアテナで。日光菩薩、月光菩薩は教皇と辰巳で良いのでは。いや星矢と邪武…。だとしたら適当だけど卯が蟹で酉が山羊とかになるのかな。十二時辰は子→丑まで2時間、火時計は羊→牛まで1時間の違いはあれど。
昔、奈良の薬師寺へ行った時に十二神将のブロマイド的な物が販売されていて結局買わなかったのですが、ほんと何故買わなかったのかと今でも思います…(゚∀゚`)いつか再訪できた時にまだ売っていたら絶対に買う(・ゝ・)b

というわけで聖夜。
(゚∀゚)「聖夜がオレを積極的にさせる…」




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2023
12,24
 聖域に戻り教皇宮からの帰り道でシュラに「双魚宮へ寄るか?」と聞かれた。デスマスクが言ったことをいちいち覚えていて、アフロディーテに全身の傷を治してもらいたいか、という事だった。今なら俺が付いていてやれるからと。正直、デスマスク自身深い意味もなく言った事なので「いい」と断った。
「痕がなかなか消えないな…」
「俺っぴのお肌デリケートだからな。でも聖闘士の回復力半端ねぇの知ってるだろ?」
デスマスクの戦い方で流血沙汰になる事は少なかったが、格闘系のシュラは安易に血を流して帰ってくる。修行時代から数え切れない程の傷を負っているはずだが、そのほとんどは綺麗に治っていた。
「それは解るが、あまりαを刺激したくない。聖衣ではどうしても肌を露出してしまうだろ」
シュラはマントを外して、隠すようにデスマスクの肩へ掛けた。見えると言っても上腕だけ。そんなに警戒する?と思ったが、インナーでも着といてやるよと伝えた。
「ここから夏本番で暑くなるというのにな、私服も長袖生活か…」
「無理にとは言わないが、その方が良いと思うぞ」
「過保護…」
双魚宮を通過して磨羯宮が見えてきた時「巨蟹宮まで行く」と当たり前のようにシュラはデスマスクを送り届けた。

 それから半月くらい経ってようやく、デスマスクは薬の用量が増えたにも関わらず全く効かなかった旨を医師に相談した。結論から言えば"純粋ぶってないで突っ込め"。今回の問題は薬ではなく、体内を癒せば効果が伴ってくるだろうという事だった。別の種類の薬もあるが、それは今後現れるかもしれない症状のために今はまだ使わない方が良いという判断らしい。
余談として、例えば全身麻酔で眠ってしまえば意識を失う事はできるが、24時間体制で管理されなくてはならないし1日が限界だという。まぁ現実的ではない処置だ。だから突っ込めとのこと。
まだ17歳だし抵抗はあるだろうけど…と、Ω用品を開発している企業が製品紹介を兼ねて発行した"発情期の癒し方に関するやさしい解説ーΩ男性用ー"みたいな冊子を手渡された。発情期の乗り越え方に迷いがあるΩを、大丈夫だよ、恥ずかしいことじゃないよ、怖くないよ…と、その気にさせて誘導するパステルカラーの冊子。巻末には通販用の申込書付き。パラパラ捲って、逆に怖ぇわと引き出しに封印した。
個人差があるとは聞くが世の中のΩたちは皆これを経験しているのかと思うと、理性を失って自ら犯されに行ってしまうΩを責めるなんてとてもできないなと思った。ただ、αの恋人がいるΩには必要の無い悩みなのだろう…。
「好きな奴がαとか、そんな都合の良い環境の奴ばかりじゃねぇだろ…」
この数日後、シュラとすれ違った時に話をする機会があった。次はどうにかなりそうか?との問いに、考えがあるから気にすんな、と明るく答えておいた。
「あいつに負担をかけさせねぇためにも、俺が頑張るしかねぇな…」
次の発情期が来る前にデスマスクはイタリアにあるΩの専門店へ足を運び、以前脱衣所で見たシュラの体を思い出しながら買い物を済ませた。
 
 季節は秋も終わり冬に差し掛かる頃。あれからデスマスクは発情期になっても暴れ回っている様子はなく、以前と同じリズムに落ち着いていた。傷もすっかり消え去っていて増える事もない。薬の変更は無いようなので、他に解決策があったのだろうとシュラは思っていた。

 ある日の夕方…とは言え、もう日も沈み薄暗い聖域。仕事を終えたシュラが十二宮の階段を駆け下りていた。今、デスマスクは発情期の真っ只中だが症状は落ち着いてきたので日帰りで戻って来ている。読むつもりだった本を部屋に忘れてきた、と言うので帰り際に巨蟹宮の私室に向かい、扉を開けようとした。
――瞬間、思わずドアノブにかけた手が止まり、違和感を持つ。ゆっくり開けてみると誰も居ないようだったが、居間の扉を開けてシュラは息を飲んだ。
「なにが、起きた…?」
本や書類が部屋に散らばり、いつもはソファーの上に置いているクッションが床に転がっている。
発情期中はデスマスクの力が不安定となり黄金以外でも侵入できてしまうのかもしれない…。何かデスマスクに怨みでもある者の仕業か…?!
荒らされた物を拾い集めてからシュラは他の部屋へ向かった。浴室、洗面、トイレは問題なさそうだが、寝室は――。

開けた瞬間に鼻をつく、嫌な臭い。
言葉を失ってから答えに辿り着くまで時間はかからなかった。

―― ア ル ファ !! ――

腹の底から低い唸り声を轟かせたシュラは、ベッドのシーツを力任せに引き剥がした。すぐさま部屋のカーテンを引き、勢いよく窓を開ける。籠から引っ張り出され、散乱している衣類。一着の鍛錬着が汚されている事に気付き、これでもかと右手を振って刻み尽くした。
信じられない…!何者かがここへ侵入し、好き勝手に欲望を撒き散らしていくなど…!!誰だ?!黄金か?白銀か?名も知らぬ雑魚どもか?!
「αとは…こんな野蛮なものなのかっ…」
シュラはやるせなさに肩を落とした。Ωの発情期も自分はきっと、デスマスクだから優しく寄り添える事ができるのだろう。理解のない者からすればΩの衝動は動物的で軽蔑の対象に見られやすい。αと言えばまだ世界を支えられる突出した能力や力強さで憧れの対象に見られる事が多い。気高く、頼もしい存在。しかしΩのフェロモンに誘惑される本質はコレだ。αが引き起こす事件が報道されても人々は目を逸らす。"そこにΩがいなければ…"それで終わり。
「はぁ……」
アフロディーテから察するにαにはαの苦悩があるのはわかる。今回意図的に侵入したのでなければ、デスマスクの残した僅かな匂いに自制が利かなくなってしまったのかもしれない…。あいつのフェロモンは、いつから溢れ始めているのだろう…。
窓から初冬の冷たい風が吹き込んでくる。シュラの沸騰した怒りは急速に鎮まっていった。荒らされた衣類を集めながら汚されていないか確認する。念のため全て洗うしかない…と、部屋の隅に積み上げておいた。汚されたものは全て処分、鍛錬着は新品を用意…
「遅くなるな…」
デスマスクが夕食を待っている。続きは明日の朝一に行う事にして、シュラは部屋の窓を閉め再びカーテンも引いた。

 隠れ家に戻ると、シュラの気配を感じてデスマスクが部屋からヨタヨタ歩いて下りてくる。頼まれていた本を手渡せば「あんがとぅ」と言って軽く笑った。ソファーで横になって、シュラのご飯を待ちながら本をペラペラ捲っている。
このデスマスクをαの手に渡してしまうと…あの部屋のように滅茶苦茶にされてしまうのだろうか…。
シュラの心の奥がジリ、と痺れた。
"渡すものか…"
しかし、どれだけ拒否をしてもαに滅茶苦茶にされたいというのがΩの本能だというのなら、こいつにとっても悦びとなるのだろうか…。
"そうはさせない…"
ゆっくりとソファーに近付き、シュラは跪いた。「ん?」とデスマスクが顔から本を下ろす。今日は薄茶色の保護首輪を着けている。そっと手を伸ばして撫でた。「何だよ」とは言うもののデスマスクも止めはしない。シュラが何か大切なものに触れている感じが伝わってきたから。
「…αにでも変異したんか?」
適当に言って、再び本を顔まで上げそちらに視線を戻した。
「…とてもそんな気にはなれないな…」
デスマスクは"そうとは思えない事してるのだが…"と思いながらも、シュラが食事を作り始めるまで好きに触らせた。

 デスマスクの私室が荒らされているのを目撃してから次の発情期の時は何も起きていなかった。しかし、そのまた次の発情期には再び侵入され荒らされていた。シュラが部屋を綺麗に整えた後に何者かが侵入した様子は感じられない。やはり発情期の直前にフェロモンが漏れ出ているのか、侵入されているのは発情期開始直後だろうと予想した。張り込んでみたいものの、発情期のピークはデスマスクのそばを離れたくない…。私室への扉に鍵を付けてしまいたいが、黄金であれば呆気なく砕かれてしまいそうだ。それにこの出来事をシュラはまだデスマスクに話せないままでいた。神経質な面があるため、新品の鍛錬着やシーツに気付いていそうな気はするが…今のところデスマスクの方からシュラに確認される事は無かったため、わざわざ不安を煽ることは避けたかった。

ーつづくー

拍手

2023
12,22
 酷いことをした…
デスマスクが去った居間でシュラは頭を抱えた。あんな八つ当たりをしてしまうなんて…まだ体も辛い時期だというのに…!聞きたいこともたくさんあったし、何よりもっと労ってやりたかった。ただ、αの名前が出て、その男を求めているんだと直感した瞬間にやはりΩはαを求めるのかと、どれだけそばで尽くしても「シュラしかいない」と言われても、βの事など何も残らないのかという苛立ちが抑えられなくなった。デスマスクはそういうつもりで言ったわけではない…そんなことわかっている。わかっていても「大変だから薬塗ってくれ」とか「お前がコスモで治せ」とか"真っ先に俺を頼ってくれれば…"など醜い自分が込み上げて抑えられない。βだからデスマスクは安心してくれる。βだからシュラを頼ってくれる。しかし、どれだけ「シュラしかいない」と直接縋られたとしても、いつかあいつはαの元へ行ってしまうのだ…!!

 後悔とデスマスクに対する抑えきれない強い想いに苛まれている最中、上から再びドン!と響いて揺れた。シュラが顔を上げる。Ωに苦しむデスマスクの悲鳴…それは早く目を覚ませと訴えかけてくるようでもあって…。
シュラの心の奥がザワザワと疼いて何かが深い底から手を伸ばし這い上がってくる。
あぁ…そうだ…もう気付いているだろ?
「オレは、デスマスクを…渡したくない…」
いや
「デスマスクを、渡さない…」
αに嫉妬など自分らしくない…その程度のことで揺らぐなど。βに居座って、息を潜めて捕えておくんだ。これは守るための檻。αたちから、そしてオレからも…。ずっとそうやってきたではないか。
なぜか?
オレは、デスマスクを…深く愛しているのだ…。
「今度こそ、間違えない…」
かつて、お前と交わした愛の深淵でその時を待ち続ける。必ず成し遂げてみせる、だからそれまでは…。
シュラはゆらりと立ち上がって家の外へ出た。星があまり見えない。振り返ると満月が夜を照らしている。その下、暗い二階の窓を見て愛おしいデスマスクを想った。
「なぁ、お前も覚えているのだろう?オレのことを…」
待ってほしい、今ではないんだ。それまでずっと守り続けるから、頑張って耐えてくれ。
「お前のαは、いつもそばにいる」
しばらく二階の窓を眺めていたシュラは、やがて何事も無かったかのように家の中へ戻って行った。

 次の日の夕方、デスマスクが部屋を出て行こうか迷っているとシュラが階段を上ってくる音がして身構えた。トン、トン、トン、と扉が叩かれたが開く気配はない。「デスマスク」と声が掛かる。返事はしなかった。しかしシュラは聞いているともわからないデスマスクに対して話し始める。
「昨日は酷い態度をとって悪かった…すまない。あの後も辛かっただろう?体は大丈夫か?もし、お前が嫌でなければ食事の準備をする。部屋まで持って来てもいい。よければまた、声を掛けてくれ」
それだけ伝えて下りて行った。
「……」
シュラの態度が悪かったのだから向こうが来て当然とは思うものの、まさか本当に来るとは思わなかった。部屋に入らない約束を免罪符に有耶無耶にされるかと思っていた。
…傷付いたけど、シュラには会いたい…。
なぜそう思えるのだろう…。じわじわと体が火照ってきた。

 ピークは終わっていて疼き方も落ち着いてきている。"少しだけ…"とベッドに横たわり、シャツの中に手を入れた。
「っ…」
傷が擦れて痛むので、シャツを捲り上げて口に咥える。近くに転がっている潤滑剤を胸に垂らし、傷に滲みたが構わず指を這わせた。瞼を閉じて、デスマスクに八つ当たりをした最低男を引き摺り出し、詫びろ、と言って胸を差し出してやる。あいつは指で触れるだろうか、唇を寄せてくれるだろうか…。
「イテッ…」
胸を引っ掻いた傷が痛んだ。リアルなあいつだときっと力加減も知らないだろうから、これくらい痛いのは覚悟しねぇとな…。するりと下着の中にも手を差し入れた。わざと手荒く刺激を与えてみる。
「イテ…ぜんっぜん、よくねぇよぉっ…」
文句を言えば、すまない、と言って今度はもどかしいくらい柔らかく触ってくる…そうに決まってる…
「ばか、そうじゃねぇっ…!」
もどかしさに腰が右へ左へ捩れてしまう。くそ、今日はいつもおれを満たす完璧なおまえじゃねぇのにっ…!すまない、すまないって、だんだん顔をニヤつかせてきて…
「もぉ、まじで、おまえのその顔、きらいっっ…っ!」
デスマスクの体がベッドの上で震えてて、沈んだ。
…だいきらいだ…。
一体、どれくらいあいつに傷付けられたら本当に嫌いになれるのだろう…。なんとなく、離れることはできても心からシュラを嫌いになることは想像できないな、とぼんやり思った。口から外れたシャツの裾はグショっと濡れてしまったので、ベッドからぬるりと滑り降りてチェストへ向かった。

 結局あの後デスマスクはシャワーに下りて、痴情の跡を洗い流してからシュラの前に姿を現した。シュラの顔を見て不貞腐れた表情を作り、ソファーにドカッと座って「メシ作れ」と言い放つ。横になろうとした時、机に置かれたままの傷薬が目に入った。デスマスクは少し考えてから「待て」とシュラの手を止めさせた。こちらを見るシュラに向けて傷薬を突きつける。
「ちょうど今、綺麗にしたところだからよ、お前が塗れ」
その言葉にシュラは驚いた。
「お前のコスモは治癒に不向きだろ?塗らせてやるから、やれ」
そう言いながらデスマスクは前開きのシャツを脱いで見せる。
「……まだ、完全に発情期は治ってないだろ…触れるのはよくない…」
「俺が良いって言ってんだよ!…ヤってきたばっかだし…」
シュラは明らかに困惑した表情でデスマスクを見るばかりで動かない。
「早くしろよ…俺の言うこと聞いてりゃ良いんだよっ…不安にさせんな!」
その訴えにシュラはやっとデスマスクの元へ来て屈んだ。指を解いて薬を受け取る。デスマスクはゆっくりとソファーの上で横になった。天井を見ているとシュラが手首を掴んで腕に薬を塗り始める。
「っ……!」
「痛むか…」
「ま、普通に滲みるぜ」
やはりこの男、力加減がわからないのか薬を塗り込む指が震えている気がする。思っていた以上に優しく触れられて、さっきのアレではないが…ちょっともどかしいと言うか、何か恥ずかしくなってきた。
「下はどうする」
「……して」
「脱いでくれないか」
クロップドパンツをするりと脱ぎ捨てて下着姿を晒した。太腿の内側やふくらはぎにも優しく触れられ、でも薬はピリピリ刺激してきて…。
「…ごめ、ちょっと…」
デスマスクは股を右手で覆い恥ずかしそうに下唇を噛んだ。あぁ…とシュラは頷いて
「素直な体だな、気にするな」
と作業を続けている。
…くっそ!余計に恥ずかしくなること言いやがって!
と思ったが、こうなる事を危惧したシュラに薬を塗れと強要した手前何も言えず、なぜかしおらしく「うん…」とか頷いてしまった。
なんなんだ…リアルは妄想を飛び越えてきやがったぞ…。
これに懲りて次の日からは自分で塗る事にした。

 散々だった発情期が終わり、聖域に帰る前夜。夕食の片付けも終わった頃デスマスクは今回自傷に至った事についてシュラに呼び止められた。デリケートな事なんですけど…とぼやきながらも納得してくれそうな上手い誤魔化し方が思いつかない。話したくない、と強く拒否すれば引き下がるだろうとは思うが、不満を抱えさせてまたいきなりキレられるのも嫌だ。
仕方ない…
とため息をつきながらシュラをソファーに座らせた。
「めちゃくちゃケツの穴に何か突っ込みたくなったが、絶対に突っ込みたくなかったから暴れ回った」
一発で伝わるようにどストレートに言ってやった。
「…嫌なのか?」
お前真剣に何を聞いていた?
「俺たった今"絶対に突っ込みたくなかった"つったよな?馬鹿か?」
「それは聞いたが、自傷する程の辛さに耐えてまでなぜしたくないのかと」
シュラは"そうか、そうだったんだな…"って繊細な部分をすんなり察してくれるような男ではなかった。まぁ概ね予想通りだ。
「初めての本番は好きな人と一緒に経験したいの…っていうピュアな心、お前に理解できるか?」
「そういうタイプだったのか」
悪気は無いのだろうがイラッとする。
「医師に相談して解決できそうならいいが、今後お前が傷付いていくのを見るのは辛いと思ってな…どうにかしてやりたいのだが」
そう真剣に俺を労る声と表情を見て、徐々に腹立たしさは消えていった。デスマスクもシュラの負担になるような事はしたくない。
「悪いな、俺ではお前にしてやれる事があまり無いんだ」
はにかんで笑ったシュラの顔がデスマスクの心に刺さった。
「そんな事ねぇよっ…。お前、この家準備して、家事や掃除して、俺のことずっと考えて…何か色々いっぱいやってるだろ?!」
「うん。それくらいしかできないな」
「そうではなくて!」
「デス、俺はお前の身の回りのことはしてやれるが、お前の体を癒してやる事はできない。そこだ」
「っ……」
Ωの発情期を癒す事はαにしかできない。βにはできない。どれだけそばでサポートをしても、βではΩの苦痛は取り除けない…。
「そんなことっ…」
発情期中、散々シュラを使って自身を癒してきた。辛い時、俺もずっとお前の事を考えてるんだよ。それが癒しなんだよ。でもお前の事すら考えさせてもらえなかった今回の発情期が辛くて、お前の事を思い出したくて…飛びそうになる意識を繋ごうとしていたらこんな事になって、しまった…。
「いや、悪い。そこまでは踏み込み過ぎだよな。気にしないでくれ。」
言葉が続かないデスマスクを気遣ってシュラが声を掛けた。少ししてシュラが立ち上がろうとした時、デスマスクが声を絞り出す。
「俺…は、発情期、二人で乗り越えてるつもりだから…」
「……」
「一人で耐えれるのは、お前がすぐ近くにいてくれるから…」
だから
「次も一緒に頑張って、ほしい…」
顔を上げてシュラに伝えた。デスマスクの真剣な顔に、シュラは優しく微笑んで応えてくれた。

ーつづくー

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